<高能率MAF・スロットルボディ・エアフローダクトの装着> 2001年6月17日
   Installation of New MAF,Throttle Body and Air Flow Duct

[効果:ハイパフォーマンスエアクリーナーとの併用により、体感できるパワーアップを実現。]

エアの吸入効率をアップさせるアイテムとして上記3点を装着しました。
エアクリーナー部分は、既に高能率のものが装着してあるので、これでインテーク系のチューニングは完成することになります。

写真左側はMAFで、純正の640CFMから1000CFMに吸気量が増大します。内部も吸入抵抗を低減される工夫がなされていました。
中央はスロットルボディで、純正品より90CFM吸気量が増大して、1030CFMとなります。
右側はエアフローダクトで、増大した吸気量に対応するために口径が太くなっているだけではなく、内側が純正品に比べて平滑化加工してありました。
インテークエア温度センサーを取り付ける穴が無いので、装着にあたっては穴開け加工作業が必要(但し2000年モデルまで)です。
各製品それぞれ単体の装着でも5〜6HPアップすると表記されているので、計算上では3点合計で15HP以上アップし、エアクリーナーを含めると30HP以上となります。

To install MAF, Throttle Body and Air Flow Duct. 
MAF increases 640CFM to 1000CFM and Throttle body increases 90CFM from factory's.
To install IAT(Intake Air Temp) sensor, it is necessary to make a hole on Air Flow Duct.


【注意】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。

【作業上の注意】
本品装着にあたっては、エアクリーナー以降からインテークマニフォールドまで、混入した異物を防御する部分が一切無くなります。
作業時には、異物が混入したり残存したりしないように厳重注意して下さい。また、作業中のエンジン始動は絶対禁止です。



<純正品の取外>
IATセンサー、MAFセンサー、スロットルボディモーター及びポジションセンサーの接続ケーブルを外します(コネクターにロック爪があるので注意)。
外したコネクターは、それぞれが何処用であるかを記しておくと後で接続間違いがありません。

Disconnect IAT Sensor, MAF Sensor and Throttle Body Sensor.



エアクリーナーボックスとMAF及びスロットルボディ間を止めているホースバンドを緩め、MAF、インテークパイプを取り外します。
インテークパイプからは、IATセンサーを外します(再使用するので壊さないように注意)
ゴムパッキンは、中からセンサーを抜き出してからでないと取り外すことは困難です。
センサーを外すときは、パッキンとの間にCRC等を吹いて、滑り易くしておきます。
MAFとエアフローダクトの接続部分には、ゴムのパッキンが着いているので、それも外します。

Remove air duct and MAF.
Remove IAT Sensor from Air Duct.

PCVパイプを、スロットルボディから外します。

Remove PCV pipe from Throttle Body.

クーラントエアブリードホースを、ホースを固定している金具をずらしてスロットルボディから外します。
ホースを抜き取る時にクーラントが漏れ出るので、注意して下さい。

Remove coolant air breed hose.

ヒーターホースを固定している金具をずらして、スロットルボディから外します。

ホース脱着時にクーラントが漏れ出るので、クーラントの温度が高い時の作業は禁止。

インテークマニフォールドに固定しているボルト(10mm)を3本(上1、下2)外し、スロットルボディをインテークマニフォールドから外します。
スロットルボディが外れたら、インテークマニフォールド内に異物が入らないように、直ぐに布等でカバーをすること。
またインテークマニフォールド側にガスケットが着いていますが、外さないこと。
ガスケットが潰れてしまって、密着性が保てないようであれば、新しいガスケットを入手して交換します。

作業中は、インテークマニフォールドに異物(特にボルトやナット等の金属類)が入らないように厳重注意すること。万一でも混入すると、エンジンを破損させる危険があります。

Remove Heater Hose and remove throttle body. Don't remove gasket.
Don't put in anything into Intake Manifold!!



<装着> Installation

@スロットルボディ Throttle Body

まず最初はスロットルボディを装着します。

インテークマニフォールドとの間にはガスケットが入ります。ガスケットをインテークマニフォールドから外してしまった場合や、潰れてしまって密着性が保てない状況にある場合には、新しいものを使用するか、インテーク系用の液体ガスケット剤を塗布します。
固定用ボルトの締め付けトルクは12Nm。ボルトの締め付けは均等に負荷がかかるように行います。
締め付けトルクはガスケットがあるので厳守です。
装着作業中は、インテークマニフォールド内に異物が混入しないように十分注意すること。
装着されたら、外したPCVパイプを着けます。

Install Throttle Body and tighten 12Nm. Don't forget to use gasket. If gasket has damage, change it new one or paint liquid gasket.


<スロットルボディクーラントバイパス> Throttle Body Coolant By-Pass

排気ガス対策上、暖気中の燃料効率を上げるために、クーラントをスロットルボディへ循環させて、吸入エア温度を上げる仕組みが、スロットルボディには備わっています。しかし、クールエアがモアパワーを生むというコンセプトから、スロットルボディのクーラントをバイパスさせることが有効であると言われています。そして、そのためのキットも市販されています。
実際のキットもただのパイプだけなので、写真のような市販の水道用の接続パイプと固定リング金具のホース径に合うものを買って、スロットルボディへ接続されるクーラントホースを直結すれば代用できます。
スロットルボディ側の空いたパイプ部分は、特に塞ぐ必要はありません。気になるのであれば、ゴムのキャップを着けておけば良いでしょう。

For By-pass coolant from throttle body, just use pipe and hose band. 

Aエアフローダクト Air Flow Duct

純正品を参考に、同じ場所にIATセンサー取付用の穴をドリルで開けます。
穴の口径は16.5mm。センサー取付部分の気密性を保つために、穴の大きさは正確に。
心配な場合には、やや小さめの穴を空けてから、少しずつ広げて行くと良いでしょう。

Make a hole(16.5mmφ) for IAT Sensor at the same location of Factory's and install IAT Sensor. 

穴が空いたら、穴の周囲やダクトの中に残存する削りカスを完全に取り除いてから、ゴムパッキンを着け、IATセンサーを取り付けます。
IATセンサーには、プラスチック製保護ネットがありますが、吸入効率を妨げる要因となりそうだったので切り取りました。

Clean up around hole and check no dust inside.
Install IAT Sensor on Air Flow Duct.

エアフローダクトに接続ホースを付け、スロットルボディに装着します。ホースバンドはまだ締めません。
スロットルボディ側の固定リングは純正品を再使用します。
ホース類が入り難いときは、接触面を水で濡らします。

装着作業中は、エアフローダクト内に異物が混入しないように十分注意すること。

Install Hose and Air Flow Duct to throttle body. 
 

純正品は、エアダクトが電動ファンカバーの上に固定されていますが、本品には固定用の金具類が無いので、アルミのL型金具に、傷付け防止用のチューブを被せたものを使って、左右を挟むようにして固定を行ないました。
ボルトは、電動ファンカバーの裏側から穴に差し込み、陥没防止用の金属ベースを敷いてからナットでL型金具を締めています。

Factory's Air Duct is fixed on Fan Cover however this air flow duct has nothing to fix therefore fix it by using L shape metal with bolt and nut.

BMAF


MAFを正しい方向(エアの流れが矢印で表示されています)と、角度(接続コネクターが正しい向きで着く)で、エアフローダクトに取り付け、エアフィルターと結合します。
MAFの中にあるセンサーには手を触れないこと。
純正で使用されていたゴムパッキンは、口径の増大によりそのまま装着することが困難になるので、外側に被せて広げ、固定用リングを2つ使って、接合部を固定すると良いでしょう。
装着作業中は、MAFやエアクリーナーダクト内に異物が混入しないように十分注意すること。

Install MAF to Air Flow Duct. 
Never touch sensor inside.

エアフィルターの固定は、シャーシ左右にボルト止めされたアルミ角形バーの中央部に差込穴を空け、そこにリング金具を通してインテークパイプと共締めしました。

To fix Air Filter, screwed square shape aluminum bar on both side flame and fix by hose band. 

各部の位置関係を調整したら、各接続部分のホース固定リングのネジを締めます。閉め忘れが無いように注意します。
MAF、IATセンサー、スロットルボディ(2個所)へ各コネクターを接続して完了です。 

Check all location and tighten all bolts.
Connect all connectors to MAF, IAT sensor and Throttle body.


ボンネットの隙間から入り込む雨水が、エアフィルターにかかるのを防止するためにプラスチック製のプレートが着けてありますが、今回、根本的な原因を解消することにしました。
方法は簡単で、バンパー裏側の段差がある部分にベルト状のゴムを貼るだけです。
厚さは段差が無くなる程度のもので十分ですが、今回使用した市販品は、3枚重ねて、ちょうど良い厚さになりました。
効果は抜群で、洗車でかなり水圧の高い水をかけてみましたが、全く中に水が入り込むことはありません。
本品は製品としても売られていますが、わざわざ購入するほどのものではありません。これで十分です。

但し、ボンネット上に多量の雨水が残っている状態でボンネットを開けた際、下へ流れた雨水は、そのままエアフィルターを直撃するので、やはりプラスチックプレートの装着は必要でした。

To proof water from hood front, install rubber belt. You can get the same thing from West Coast Corvette.

エンジンを始動します。異常、異音が無いことを確認します。暖気が完了したら一旦停止させ、DTCのエラーが出ていないことを確認します。
作業中にIGN ONにしていなければ、エラーコードの発生は基本的に無いはずです。DTCエラー確認前の走行はしないこと。
もしエラーが発生した場合には、直ちにエンジンを停止させ、発生エラーの内容を確認します。
「10 PCM」で「P0101〜P0113」 「C」のエラー発生があった場合は、直ちに装着品の使用を停止し、原因を突き止めます。
場合によっては、接続ケーブルの脱着により発生するものもあるので、「H」の場合には一旦リセットをしてから再度エンジンを始動し、再確認します。

Check nothing inside of intake.
Start engine and check DTC error. As "10 PCM P0101 to P0113" DCT errors indicate, un install the goods. Don't drive with error. 


<使用レポート>
装着完了までの作業時間は約4時間。中腰での作業が多いので、腰への負担を考えて、休み休みののんびり作業でした。
装着後のエンジン始動を行い、その後DTCチェックをしましたが、エラー発生はありませんでした。
早速試乗となったのですが、その効果は発進の瞬間から感じ取ることができました。
スロットルを浅く踏んでも、ガンと言う感じで加速を開始します。また深く踏み込めば、シフトアップした瞬間が如実に感じ取れるほどパワフルな加速が得られています。
僅かな1速ギア加速で、直ぐに2速ギアにシフトアップしてくれるようになったので、それまで1速ギアのカバーレンジが広すぎることでHypertechパワープログラマーによる1速ギアシフトタイミングを1ポイント低くしていたのを元に戻しました。
ラムフローエアインテークシステムと言う吸気系のチューニングをしたモデルが、以前トランザムやマスタングにありましたが、あの頃に聞いた吸気音に近しいものを感じ取ることができたのは、喜ばしい限りです。
これだけ吸気効率が上がりパワーアップすれば、当然の結果として燃費が悪化するだろうと想像していたのですが、少なくてもDICによる燃費アベレージに然程大きな変化がないところを見ると、パワーアップした分だけスロットルの踏み込み度合いが低減していることで、結果として燃料消費量に大きな変化が無かったのではないかと思います。
勿論、アップしたパワーを存分に味わえば、それまでとは比べ物にならないほど燃費が悪化することだけは間違いありませんね。
排気ガスについては、体感できる臭いや色レベルでしか判断出来ませんが、特に変化はありません。
Z06用インテークマニフォールドB&Bのヘッダース装着が終わった段階でヤナセに持ち込み、排気ガス濃度の点検を行ってもらうつもりでいます。
またスロットルバイパスも、暖気中のガソリン臭い感じについては同等であるので、スロットルボディへのクーラント循環は、かなり寒冷地に行かないと意味を為さないものなのかもしれません。

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