<RECARO SP-G フルバケットシートの装着> 2002年12月1日/2003年9月15日更新 / 2005年12月3日更新
   Installation of RECARO SP-G Seat

[効果:サーキット走行等における大きな横Gから体をサポートしてくれる必需品。一般道での使用においても特別な不具合は無い。]

シートメーカーとして世界的に著名であるRECARO社のFRP製フルバケットシートSP-Gを装着しました。
ホールド性が大幅に向上すると共に、重量が純正の約20kgから4.5kg(但しシートレールとサイドフレームは含まず)となり、シートレール類を含めても10kg以上の軽量化にも貢献します。

Install RECARO SP-G seat. It's only 4.5kg and 15kg lighter than stock's seat.
固定用レールフレームはラプター製のカマロ用を、サイドフレームは今回の購入先である潟Pイスタッフさんのオリジナル品を使用しました。但しカマロ用レールフレームは固定用ボルト位置が全く違うので、別途金具を製作する必要があります。→現在(2004年4月)ではC5専用のシートレールがALEX Racing Designさんから販売されています。

There is no Seat Rail for C5 therefore use for Camaro's however location of all bolts are different so that it's necessary to make extension parts.---> Now, I can get new seat rail for SP-G.

【注意】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。

1.装着にあたって

運転席側純正シートには、シートの制御を行うためのシートコントロールモジュール(SCM)が装着されており、BCM、PCMと通信を行っています。
そのため、シート撤去により接続を遮断すると、U1016、U1064、及びU1255のエラーが発生します。
これらは、BCM、PCMとの通信喪失をしていることを意味していますが、車両の稼動には一切関係が無いので放置しておいても問題はありません。
本エラーを回避するためには、シートからSCMを移設し、さらにSCMに接続されるモーターやセンサー類のシミュレーターを接続する必要がありますが、車重増加を回避するため、今回は対策を行わないことにしました。

BCM and PCM get serial signal from SCM therefore Communication Error on DTC comes out however there is no problem for car driving.
To avoid Error, it will be necessary to connect SCM with Seat Motor and sensor or simulators however it makes to be more heavy so that I do nothing for Error this time.


2.純正シートの取外し Remove Seat

シートの前側はカバーがあるので、プラスチックリベットを外します。
前後4ヶ所の固定ナット(15mm)外したら、シートをずらして接続コネクターを外し、シートを取り外します。約20kgの重量があります。

Remove front plastic cover. Remove 4 nuts and disconnect SCM connector.
Remove seat.

3.RECAROシートの装着

レールフレームを床に固定するための準備をします。
フレームはカマロ用なので、当然のことながら固定ボルト位置は4ヶ所共全て合わず加工が必要になります。車両側固定ボルトの位置を変えてしまおうかと思ったのですが、固定位置の床下には補強フレームが入っているので移動は出来ませんでした。

It is necessary to make special parts by steel to install Camaro's Seat Rail.
延長金具はとりあえず手持ちの3mm厚のスチール製を利用し、固定ボルト・ナットはステンレスM8を使用しました。

Position of all bolts must be extended.

本処置はあくまでも暫定的なものいずれ時間が出来た時にシートレール自体を改造した上で新しいものを製作する予定

レールフレーム固定金具の装着準備が出来たら、いったんレールフレームを取出して、シート固定用のサイドフレームを装着したシートを装着します。シート固定用ボルトは真鍮製のM8ですが、ヘッドは12mmなので注意(通常国内規格だと13mm)。前後共に高さ調整用としてボルト位置が変えられるので、この段階で実際に着座して固定位置を決めておきます。

Install Seat on Rail Flame with Side Plate.

【注意】
最初にサイドフレームをシートに取り付けて固定してから、レールフレームに固定すること

サイドフレームを先に固定してからシートを取り付けると、位置関係の問題でレールの前後動がスムースに行われなくなってしまうので注意。
それでも尚前後動がスムースに行かない場合には、サイドフレームとシートの間にスペーサーを入れると解消できます。

シートの着いたレールフレームを純正ボルトにナットで固定します。締め付けトルクは50Nm

Install Seat with Rail Flame and nuts tighten 50Nm.
4点式シートベルトのショルダー部分をシートの上部左右の穴に通し、サイドサポートを下部左右の穴に通して完成です。

Install Seat Belts.
これまでシートフレーム固定用ボルトに固定されていたシートベルトの両サイドはサイドフレームのシート固定用ボルトに共締めすることにしました。お陰でシートの前後移動と共にベルトも移動するようになり一挙両得です。

Install Side Seat Belts on Side Plate bolts.

シートの高さが適正であること、前後にスライドでき、その範囲で適切なポジションが得られることを確認します。
また、固定ボルト類が全てしっかりと締められていること、シートにガタ付き等が無いことを確認します。

Check position of Seat and all bolts and nuts tighten.


<使用レポート>

サーキット走行でのテストはこれからとなるが、ただ座っているだけでも居住性、ホールド性が共に素晴らしいことが良く判る逸品でした。
また、サイドフレームのシート固定位置調整とスライドにより、望むドライビングポジションを容易に設定できました。
これだけ居住性が良く軽量であると、助手席側も交換したくなってしまいます。
乗降の容易性は、サイド部分の盛り上がりが邪魔になり若干悪化してしまったが、特に大きな問題とはなっていません。


重量軽減のため、シートレール固定用金具をスチールから5mm厚のアルミ製に交換しました。
また捩れ強度を高くするため、前後左右を結合させました。
部材の絶対量は増えましたが、重量はスチール時の半分以下です。
後はサイドプレートをジュラルミン製に交換したいと思っています。

2003年3月21日に開催された那須モータースポーツランドでの走行会では、車両の微妙な挙動をはっきりと感じつつ抜群のホールド性を発揮しました。往路の長時間に渡る渋滞下でも、サーキットで連続して周回を重ねても、これまでのような疲労感を覚えることは全くありませんでした。


2003年9月15日
シートベルトをサベルトに、ハーネスバーをアルミ製のものに交換しました。

2004年4月17日
ALEX Racing DesignさんからC5用シートレールが発売されました。
RECARO SP-Gは勿論のこと、SPGN、SPGT、スパルコREV、REV2、CORSA、PRO2000、BRIDE等ほとんどのフルバケ、セミバケに対応します。

This is a new seat rail for SP-G supplied from ALEX Racing Design in Japan.
早速装着してみましたが、何ら手を加えることなくRECARO SP-Gにジャストフィット。軽量で頑強な上、ローポジションが実現しました。これは良い製品です。


2005年12月3日
RECARO SP-GV用純正スポンジと低反発ウレタンスポンジ 最近、長時間一般道を走っているとお尻が痛くなってくるので、その対策として話題の低反発ウレタンスポンジをバケットシートの座部に着けてみました。
座部のクッションを外す(マジックテープで着いているだけです)と中にスポンジ(左側黄色)が入っており、柔らかく手で押すとペッチャンコになるものです。一般のシートと違い、SP-Gはこの直下がFRPの硬いシェルですから、かなりお尻の肉厚が多くても長時間座っていると痛くなるのは当然かもしれません。
これを低反発ウレタンスポンジ(右側白色)に交換しました。厚さは倍程度ありますが、同じ大きさであればクッションカバーの中に入ります。純正のスポンジは微妙な曲線を描く形状をしていますが、これは無視です(笑)。

低反発ウレタンスポンジは素材だけでも入手可能ですが、結構大きなサイズでしか販売しておらず、なかなか良いお値段です。余計な量は不要ですから、今回は価格の安い市販のクッション(40×40cm)を買って、中身を切って(カッターで簡単に切れます)使いました。
早速座ってみましたが、なかなか良い感じです。同様の悩みをお持ちの方は是非お試し下さい。
低反発ウレタンスポンジを座部と腰部に装着したRECARO SP-GV 座部用に切り取った低反発ウレタンスポンジにまだ余りがあったので、腰痛に気を使う私用に腰の部分にも入れてみました。いわゆるランバーサポートですね。
純正のクッションを取り外すと裏側に腰当用のスポンジが着いています。これを剥ぎ取って、その位置から最下部まで段差を付けて装着しました。
綺麗に裁断することが出来ていませんが、低反発ウレタンスポンジですから、そのことに気遣う必要は全くありません。座れば圧力で体形にピッタリと合った形で止まり、しっかりサポートしてくれます。
但し、この位置や厚さは私の体形に合わせてカット&トライで決めたものですから、誰もがこれでちょうど良いとは限りません。

外観上でウレタンスポンジを入れたことは、ほとんど分かりません。良く見ると腰の部分が少しだけ盛り上がっているのに気が付く程度です。
10分ほど部屋の中で座ってみましたが、想像していたよりも遥かに良い感じで、ついウトウトと眠くなってしまうほど気持ちの良い座り心地でした。
これなら長時間ドライブをしても文句を言われることが無くなりそうですから、助手席の交換を前向きに考えています。何しろこれだけで10kg以上の軽量化が実現しますから。

2005年12月18日
助手席側 RECARO SP-GV+ヘッドパッド装着 座部と腰部に運転席側と同様に低反発ウレタンスポンジを入れたRECARO SP-GVを助手席に装着しました。これで10kg強の軽量化が実現します。
シートレールは、運転席側と同じアレックスレーシングデザインさんのものを使用しました。シート装着ポジションの前側を上げ、後側を下げることで居心地が良好になっています。
RECARO SP-G は、現在Vになって細部にマイナーチェンジが行われていましたが、基本はほとんど同じです。ただ新しい分、助手席の方がちょっとだけ豪華になってしまいましたが・・・(笑)。
いずれ時間のある時に、運転席側と交換することになるかもしれません(笑)。
また、純正のヘッドパッドも装着しました。これは初めから低反発ウレタンスポンジを使っているもので、助手席で居眠りをする同乗者にとって枕代わりになる重宝なものです(笑)。
あまりに心地良いので、運転席側にも着けました(笑)。
装着直後の試乗で同乗者から乗り心地に関しての不満は一切無く、唯一言われたことは降車時にお尻を持ち上げて出すのが少々大変になったと言うことでしょうか・・・。

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