BAER社ビッグブレーキシステム装着 2002年3月24日
Installation of BAER's Big Brake System

2005年11月27日更新 / 2005年12月25日更新 / 2006年5月22日更新(Baer/alconキャリパー&Bremboローター) / 2006年6月11日更新
2006年10月14日更新

[効果:絶大なストッピングパワーは絶賛に値する。ハイパワーエンジンとの組み合わせ、サーキット走行には必需品。]


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ALCON製モノブロックキャリパーとBAER社のお家芸である2ピース・スロット&クロスドリルドローターにより構成されるコンプリートキットを装着しました。
キャリパーは、フロントが水平対向6ピストン、リアが同4ピストンで、ローターは前後共に14インチ。取付金具やボルト類は勿論のこと専用のパッドとステンメッシュホース(専用品/Goodridge製)も含まれています。前後のキャリパーの仕上げ色が違うところを見ると、どうやらそもそもは前後共にフロント用として開発されたものを組み合わせたようです。
その強力な効き具合は、並み居る高性能スポーツカーのどれと比べても劣ることなく素晴らしいものです。
<注意>
標準で付属しているパッドはストリート仕様(#3061.C.S.)なので、一般走行においては冷間の効きも良く、また鳴きも少ないので問題ありませんが、サーキット走行用としては耐熱性が不足するので、レース仕様(Pro Race/#3061.D.C.)の使用を薦めます。
ローターもキャリパーも純正よりかなり大きいものになります。全てに軽量化が図られているものの、特にリア側は純正のフロント用以上の大きさがあり、左右で10kg程度重量増加になります。リア用ローターにはパーキングブレーキ用ドラムが着いていますが、ほとんど役立たずです。

ローターはスロット入りだけのものと、スロット&クロスドリル入りのどちらかを選べます。効きだけを追求するならばスロット入りを、放熱効果と見栄えを重視するならスロット&クロスドリル入りを選ぶと良いでしょう。価格はどちらも同じです。

尚、装着にあたっては、フロント、リア共にZ06用のデザインとオフセット(+58)を持つ10.5J/18インチのホィールを履かせる必要があります。純正装着のリア用9.5J/18インチでもクリアランスは確保できません。
該当品はいくつか市場にありますが、今回はZ06用(シルバーペイントタイプ)を採用し、タイヤはサイズの関係からブリジストンS02を履かせました。


このホィールを履くとフロントは車幅からタイヤが飛び出るため、車検に対応しません。
→TE-37ホィール装着に255/35/18サイズであればフェンダー内に収まります。

【警告】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。
F45装着車はZ06用18インチ10.5Jホィールがフロントポジションセンサーに干渉するので、機能を停止させない限り本ブレーキシステムの装着は出来ません。
Z06用10.5Jホィールをフロントに装着すると車幅から飛び出るため、車検に対応しません。

ブレーキ関連部分は安全保安基準対象部分なので、専門知識が無い人、工具がそろっていない場合には絶対に行わないで下さい。
ブレーキフルードを交換しない場合でも装着後にエア抜き作業が必要です。

作業はエア抜き作業の都合から、「リア右(助手席側)→リア左(運転席側)→フロント右→フロント左」の順番で行ないました。

●必要工具類 : 10・11(ディープ)・13・14(マルチポイント)・15・16・17・18・19・21mmソケットレンチ及びメガネレンチ、トルクレンチ(3〜150Nm)、ハンマー、ブレーキクリーナー、グリス、ジャッキ(最低高115mm以下又はスロープスタンド)、リジットラック、ブレーキフルード(補充用/純正規格同グレード以上品)、エア抜き作業用ワンマンブリーダー(ワンウェイバルブ付き)
●ブレーキフルード交換時必要追加器具:ブレーキフルード(交換用)、フルード自動補給器、フルード排出器具


@ブレーキローター、パッド及びホースの取外し(フロント・リア共通) Remove Rotors,Pads and Hoses(Front and Rear) ⇒こちらも参照(See here)
 
ジャッキアップしてタイヤを外したら、ホィールナットをローター固定用に2個締めます。
ボルトのキャリパー内側に16mmスパナを入れ(○型だが2個所にヘコミがあってそこにスパナが噛む)、ボルトの頭を15mmソケットレンチで緩めボルトを取り、キャリパーを外します。

Remove only upper bolt(15mm/Bolt and 16mm/inside).
キャリパーのベースを固定しているボルト(21mm)を外してキャリパー固定フレームを外します。

Remove Caliper base bolts.

フレームが外れたら、ローター固定用に使ったホィールナットを外し、ディスクローターを手前に取出して外します(重い!! 足の上に落とさないように注意)また ローター脱着の際にはホィールボルト山を傷付け無いように注意。
リアの作業工程もボルト径を含めて全く同じ。但しリアのローターを外す際には必ずパーキングブレーキを解除しておきます。リアのパーキングブレーキシューをついでにブレーキクリーナーで清掃しておくと良いでしょう。

Remove Rotor.
Parking Brake must be released to remove Rear Rotor.

ローター裏側の軸受けハブに錆やゴミがある場合はついでに清掃とグリスアップをすると良いですね。


リア側はF45のポジションセンサーのAアーム固定シャフトのナット「1」(10mm)を外し、センサー本体を固定するボルト「4」2ヶ所(10mm)を外します。F45ポジションセンサーとブレーキパイプ固定金具が外れます。

For Rear, Remove shaft from A arm and F45 position sensor.There is brake pipe back side of F45 position sensor.
固定用ボルトで再度ブレーキパイプ固定金具だけを固定します。
ブレーキホースのナット(18mm/但しRussel製ステンメッシュホースの場合)を固定しながら、ブレーキパイプの接続ナット(13mm)を緩めてホースからパイプを外します。ブレーキフルードが漏れ出てくるので、外したら直ぐに付属のキャップを着けます。また塗装面に飛散しないように厳重注意。

Install only bolt to fix brake pipe and remove brake pipe from hose.

フロント側は、ブレーキホースのナット(18mm/但しRussel製ステンメッシュホースの場合)レンチをかけ、ブレーキパイプの固定ボルト(13mm)を緩めて外します。ブレーキフルードが流出してくるので付属のキャップを着けます。また塗装面に飛散しないように厳重注意。

For Front, remove brake pipe from hose.
ボルト(10mm)を外し、ブレーキホース固定金具を外します。
ブレーキホースを固定しているUフックを外し、ブレーキホースを外します。

Remove brake hose.
フロント側のポジションセンサーシャフト(10mm)をAアームから外します。
F45ポジションセンサーを固定しているボルトを(7mm)を外して本体を外します。

以上、4輪共に同様の工程で作業を行ないます。


ローター、キャリパー共に左右それぞれ専用になっています。ローターは「L」と表示されたものが左(運転席)側、キャリパーはローターの回転方向が明示されたシールが貼ってあり、フルードブリーダーボルトが上側に来れば正しい方向です。

Installation start from Right Rear -> Left Rear -> Right Front -> Left Front for Air Bleeding.


Aリア側装着 Installation of Rear

付属のステンメッシュブレーキホースをUフックで固定金具に装着します。

Install new brake hose.
ブレーキホース固定金具を装着します。ボルト(10mm)の締め付けトルクは7Nm

Install brake hose tighten 7Nm.
リア側ホースのルートはこのようになります。 ホースの方向は固定ナット(17mm)ナットにレンチをかけ、Uフックが一緒に回らないようにペンチ等で固定しながらホース全体を回します。

Check direction of hose is correct.
ルートが決まったらブレーキパイプをホースに接続します。ホース側のナット(17mm)にレンチを掛けて固定しながらブレーキパイプのナット(13mm)を締めます。締め付けトルクは16Nmブレーキパイプは細く軟いのでダメージを与えないように注意

Install brake pipe to hose tighten 16Nm.
キャリパー装着用フレームを固定するボルト(21mm)は、純正とは逆に表側から挿入するので、ソケットレンチのヘッドを含めたクリアランスを確保するためにハブの一部を上下共に削る必要があります。電動サンダーを使う際にはブレーキシューを削らないように注意。また削った表面は耐熱性の塗料を塗ると良いでしょう。
穴空け作業中にパーキングブレーキシューが動いてしまった場合には作業終了後に元の位置に戻します。

Use grinder to modify the Banksia backing plate to get clearance for bolt.
As parking brake moves by grinding, return at the center position.
キャリパー装着用フレームは裏側に装着されます。
固定用ボルト(21mm)に付属のワッシャーを入れ、裏側のフレームとの間には、付属しているシムワッシャーの中から「0.015"」を入れてボルトを締めます。但し、この段階ではまだ規定トルクまでボルトを締めないでおきます。

Install Caliper Frame with 0.015"(included) shim between spindle and bracket by bolts without washer. Not over tighten now.
ローターを装着します。リア用はパーキングブレーキ用のインナードラムが着いています。装着前にパーキングブレーキシューとローターのドラム内側をブレーキクリーナーで十分クリーニングしておくと良いでしょう。
ローターは前後共に回転方向が決まっており、「L」と表示されているほうが運転席側(左側)です。
ローターを装着したら、ホィール用ナットを2個ほど使用してローターを仮固定しておきます。
入り難い場合は、パーキングブレーキシューの位置がずれているので補正します。

Install New Rotor and screw 2 wheel nuts. Clean up inside of the rotor and parking brake by brake cleaner.
キャリパー装着用フレームのボルトに付属のスペーサー(真鍮製。 使用されるローターの径によってスペーサーを選んでキャリパーとフレームの間に入れmすが、今回は14インチローターなので「0.250"(6.35mm)」(製品には始めから装着されていました)を入れ、キャリパーを装着し、リングワッシャ(黒色)を入れてから12ポイントナットでキャリパーを固定用フレームに装着します。

Install Caliper to the frame by 12 points nuts and black washer with 0.250"(6.35mm) spacer(Pre-installed) between caliper and bolts. Not over tighten now.
ローターとパッドの外縁の段差は、左右のパッドそれぞれの上下が0.254〜1.016mm以内に収まっている(勿論、パッドがローターより内側でなければならない)必要があります。それ以上の差がある場合には、装着時に入れたスペーサーの厚さを変更することにより再度調整を行ないます。特に全体の傾きは要チェック。今回調整の必要はありませんでした。

Check clearance between pad and rotor surface from 2.54 to 10.16mm.
調整が終わったら、各ボルトナットを規定トルクまで増し締めします。
フレーム固定用ボルト(21mm)の締め付けトルクは150Nm。12ポイントナット(14mm/マルチポイントソケットを使用)の締め付けトルクは100Nm

Tighten 12 points nut to 100Nm and bolts to 150Nm.
キャリパーのキャップを取り、ブレーキホースを接続します。ホースはキャリパーから上向きに出るようにします。固定ボルトとバンジョーの両側にガスケットを入れます。ボルトの締め込みの最初は必ず手で行ないます。
サスペンションの位置が下がり過ぎているとホースの長さが足りなくなり、負荷がかかってしまうので、ロワーAアームの下に台を入れてサスペンションの位置を上げておくと良いでしょう。ボルト(15mm)の締め付けトルクは27Nm
尚、些少でも防護対策になると思い、ホースにはコルゲートチューブを被せました。

Install Brake Hose with gaskets to the caliper and bolts tighten 27Nm. Check hose rote before tighten bolt.

→一ヶ所作業が終わったら、エア抜き作業へ


Bフロント側装着 Installation of Front

F45のポジションセンサーがホィールと干渉するので、Aアームとのリンクシャフトを取り外して動作を停止させ、本来の装着位置から別の場所へ移動させました。尚、本症状はアライメントの調整により解消される可能性があります。

F45ポジションセンサーを場所を移動して取り付けます(Aアームへのリンクシャフトは取り付けない)。
シャーシのケーブルを固定する穴を利用して固定フランジごと逆さに取り付けます。
ボルトはM6のボルトナットを使用したが、フランジ側の穴が小さいので、6mmに広げます。
コネクター、ケーブル類をコンベックスで束ねて固定します。
またポジションセンサーのシャフトも動かないように固定します。

ステンメッシュブレーキホースをUフックで固定金具に取り付け、金具固定ボルト(10mm)で取り付けます。締め付けトルクは7Nm

Install brake pipe frame nut tighten 7Nm.
フロント側ホースのルートはこのようになります。
ルートはホースの固定ナット(17mm)ナットにレンチをかけてホース全体を回します。
ルートが決まったら、ブレーキホースをレンチ(17mm)で固定しながら、ブレーキパイプをホースに接続し、ナット(13mm)を締めます。締め付けトルクは16Nm


Install new brake hose with gaskets to Brake pipe. Nut tighten 16Nm.
キャリパー装着用フレームの固定ボルトは、本来使用されるボルトロック剤(赤色)が塗布された焼き入れボルト(黒色)と、装着位置関係を事前に検証するための仮固定用ボルト(銀色)が付属しています。
まずは銀色の仮固定用ボルト(22mm)でキャリパー装着用フレームを固定します。
リアとは逆にボルトは裏側から入れ、フレームは平らな面が外側です。
フロント側では14インチローターの場合スペーサーは使用しません。
この段階ではまだ規定トルクまでボルトを締めないでおきます。

Install Caliper Frame by bolts with washer. Bolt insert way and frame direction become opposite side from Rear. Not over tighten now.
ローターを装着します。
ローターは前後共に回転方向が決まっており、「L」と表示されているほうが運転席側(左側)です。
ローターを装着したら、ホィール用ナットを2個ほど使用してローターを仮固定しておきます。

Install New Rotor and screw 2 wheel nuts.
固定フレームのボルトに付属のスペーサー(真鍮製。 使用されるローターの径によってスペーサーを選んでキャリパーとフレームの間に入れますが、今回は14インチローターなので「0.250"(6.35mm)」(製品には始めから装着されていた)を入れ、キャリパーを装着し、リングワッシャ(黒色)を入れてから12ポイントナットでキャリパーを固定用フレームに装着します。

Install Caliper to the frame by 12 points nuts and black washer with 0.250"(6.35mm) spacer(Pre-installed) between caliper and bolts. Not over tighten now.
ローターとパッドの外縁の段差は、左右のパッドそれぞれの上下が0.254〜1.016mm以内に収まっている(勿論、パッドがローターより内側でなければならない)必要があります。それ以上の差がある場合には、装着時に入れたスペーサーの厚さを変更することにより再度調整を行ないます。特に全体の傾きは要チェック。今回、調整の必要はありませんでした。

Tighten 12 points nut to 100Nm and bolts to 150Nm after check clearance between pad and rotor surface from 2.54 to 10.16mm.
調整が終わったら、いったんキャリパーを外し、キャリパー装着用フレームの仮固定用ボルトを外し、本固定用ボルト(黒色に赤色ボルトロック剤が塗布された方)にワッシャを入れ、規定トルクまで増し締めします。
12ポイントナット(14mmマルチポイントソケット)の締め付けトルクは100Nm。フレーム固定用ボルト(22mm)の締め付けトルクは150Nm

Tighten caliper frame bolts to 150Nm and 12 points nuts to 100Nm.
キャリパーのキャップを取りブレーキホースを接続します。ホースは上向きでキャリパーから出ます。ガスケットを入れ忘れないように注意。
ボルト(15mm)の締め付けトルクは27Nm
尚、些少でも防護対策になると思い、ホースにはコルゲートチューブを被せました。

Install Brake Hose with gaskets to the caliper and bolts tighten 27Nm. Check hose rote before tighten bolt.

→一ヶ所作業が終わったら、エア抜き作業へ


Bエア抜き作業 Air Bleeding


【注意】
ピストンにフルードが入っていない新しいキャリパー装着に際しては、フルードのエア抜き作業をしない限りブレーキは全く利かないので、一輪作業毎に必ず行うこと。また、他の3輪の脱着が行われていない状態であってもペダルは床まで負荷無く到達し、ブレーキはほとんど利きません。
高グレード品を低グレード品に混ぜるとグレードが低下してしまう場合があります。
ブレーキフルードは水分に極めて弱いので作業環境には十分注意すること。
また、塗装面に重大なダメージを与えるので、作業中は周囲への飛散に対する防護策が必要。


エア抜き作業を一人で円滑に行うため、ワンマンブリーダーと称される器具を使用しました。
一つはワンウェイバルブが着いているエア抜き器具で、もう一つはエア抜き作業時に排出されて減った分のフルードを自動補給する器具。
どちらも1万円程度で購入できるもので、エア抜き作業を行う際には大変便利なアイテム。

Use Air Bleeding tools. One is Air Bleeder with one way bulb(One man Bleeder)and another one is automatic fluid supplier.

作業の順番は、マスターシリンダーからキャリパーまでの配管距離の関係から、右後⇒左後⇒右前⇒左前で行ないます。


キャリパーからエア抜き作業を行ないます。この作業はブレーキフルードを交換しない場合でも必ず行なわなければなりません。
作業前にリザーバータンクとフルード自動補給器に必要な量の新しいフルードを入れ、補給器を固定したら補給器のバルブを開けます。
作業時にフルードが塗装面に飛散しないように周囲は厳重にカバーをしておくこと。

Air Bleed from each caliper. As change Fluid, remove Old Fluid before Air Bleeding.
Apply New Fluid in fluid tank and Fluid Supplier and set.
フルードを交換する場合には、古いフルードをリザーバータンクから可能な限りスポイトのようなものを使って吸い出してから新しいフルードを入れます。
但し、マスターシリンダー吸入口が完全に露出してしまう前で止めること。
水平対向ピストンのため、エア抜きバルブはキャリパー両側に有るので、作業はまず外側から行ないます。
エア抜きバルブのゴムキャップを取り、エア抜き用器具のホース先端の固定クリップをずらしてエア抜きバルブに奥までしっかり装着したら、再度クリップを元の位置に戻して固定します。排出ホースの重みで装着部分が抜けかかったり、ずれてペダルを戻した時にエアをそこから吸わないようにホースのルートを設定して動かないようにしておきます。

There are 2 bleeding bulb and start from outside.
エア抜き用バルブナット(11mmディープソケット及びメガネレンチ)を90〜120度程度緩め、混入したエアが排出されなくなるまでブレーキペダルを踏んでフルードを排出して行きます。
ベダル操作は、ゆっくりが基本。バルブナットを緩め過ぎると、ペダルを戻した時にここからエアを吸ってしまうので十分注意すること。またペダルを早く戻してしまうと、いくらワンウェイバルブが着いていてもエア抜きバルブからエアを吸ってしまう場合があります。
続いて内側を同様に行ないます。内側が終わったら再度外側の排出を1〜2回行い、同様に内側も再度行うと確実です。

Connect Air Bleeder hose to Caliper Bleeding bulb. Screw Bleeding bulb 90 to 120 digress and foot brake pedal a few times. Repeat the same work twice.

今回はワンウェイバルブの付いたワンマンブリーダーを使用しているので、ペダルを戻す都度バルブナットをいちいち閉める必要は原則的にありません。また排出によって減ったフルードの補充も自動補給器があるので、リザーバータンク内のフルードレベル低下によりエアを吸ってしまうこともありませんでした。従ってエアが完全に排出される(つまりブリーダーホースのキャリパーからワンウェイバルブまでの間に気泡が無くなる)まで、ただペダルを踏み続ければ良いと言うことです。
5〜6回ペダルを踏んでもまだエア混入が見られる場合は、排出バルブの緩め過ぎブリーダーホースの接続部分からペダルを戻した時にエアを吸っている可能性が高いのでチェックして下さい。ブレーキペダルを踏み込んだ時にやや負荷を感じる程度が適切です。軽く踏み込め過ぎる場合はエア抜きバルブの緩め過ぎが原因です。またペダルを踏み込んでも途中で強い負荷がかかって床一杯まで踏み込めない場合は、緩め方が足りません
一旦排出されたフルードの再使用はしないこと

I use "One man Bleeder" this time therefore it isn't necessary to close bleeding bulb before return brake pedal each time.
And also no mind for Fluid in reservoir tank because of Automatic Fluid Supplier.
As there are air in fluid after a few times work, check too much remove bleeding bulb.

ブリーダーへ排出されたフルードに気泡が混じらなくなったら、用心のため、もう一度だけペダルを踏んで排出を行い、再度エア混入が無いことを確認の上、バルブナットを閉めます。締め付けトルクは12Nm。ブリーダーを外し、周囲に付着したフルードを完全に拭き取ります。
ブレーキフルードを交換した場合には古いフルードを完全排出させるために、エア排出完了後も排出作業を繰り返します

Watch fluid inside of bleeder hose and after no air in fluid, screw Bleeding bulb tighten 12Nm and disconnect Air Bleeder hose.

新しいフルードが排出され始めると、フルードの色が変わる(透明度が増す)ので、そこである程度の判断が可能です。但し使用していたフルードが新しい場合には判別が難しくなってしまう場合があります。
エンジンを始動してブレーキペダルを踏み込み、パッドをローターに圧着させます。最初の一踏みはペダルが奥まで踏み込めますが、二度目以降は途中で負荷がかかって止まるようになります。この段階でABSやトラクションコントロールに異常を示すエラー警報が出る場合があるが、エア抜きがきちんと行われていれば、次回の始動時には出なくなります。何度かペダルを強く踏み、途中で負荷がかかってそれ以上踏み込めない状態であることを確認して下さい。
負荷がかかって止まるまでのストロークが大きくなっていたり、止まってからも尚、フワフワする感じがある場合は、まだエアが混入している可能性があります。
エア抜きバルブ周辺に付着したフルードを拭き取り、ゴムキャップを着けます。
最後にリザーバータンクのフルード量を確認し、不足しているようなら規定レベルまでフルードを補充します。

As change fluid, watch fluid color in bleeder hose going to change(become more clear).

この作業を4輪全て行ないます

Work start form Right Rear -> Left Rear -> Right Front -> Left Front because of distance from fluid tank to each caliper.


以上の作業が終ったら、ローター固定用に使っていたホィールナットを外します。
最後にブレーキクリーナーでローターとパッドに付着した油等を完全に除去します。又、ブレーキホース表面や取付根元に損傷やブレーキフルード漏れ等が無いことを確認して下さい。.

Remove nuts on rotor and clean up rotor and pads by Brake Cleaner.


Cホィール&タイヤ Wheels and Tires

ホィールはビッグキャリパー&ローターのクリアランスを確保するため、フロント、リア共にZ06用オフセット(+58)を持つ18インチ/10.5Jが必要です。本品はクローム仕上げもありますが、個人的趣味からシルバーペイントタイプにしました。センターキャップのロゴは赤色に着色されています。
またタイヤサイズは、Z06と同じくフロントが265/35/18、リアが295/35/18となり、今回はブリジストンのS02を装着しました。ピレリのP-Zeroとミシュランのパイロットスポーツにも同一サイズがあります。タイヤの推奨標準装着リムサイズ(9.5J)よりもホィール幅が大きいため、タイヤのリムガード効果は得られません。

It is necessary to install Z06 18inch 10.5J wheels to all around. Tires are 265/35/18 for Front and 295/35/18 for Rear the same as Z06. I install Bridgestone S02.
またウェストさんで販売しているTE-37の18インチ/9.5J(オフセット+53)と10.5J(オフセット+60)も装着が可能です。
このホィールは同サイズの純正アルミよりも1.4kg、マグネシウムよりも0.4kg軽く、精度も非常に高い逸品です。BS RE-01の255/35/18と275/35/18を組み合わせました。

RAYS TE-37 wheel(18inch 9.5J/Offset +53 and 10.5J/Offset +60) also can install. This wheel is 1.4kg lighter than Z06 wheel.
I choose "Bridgestone RE-01(255/35/18 and 275/35/18)"tires this time.

<注意>
ホィールアライメント調整が装着したホィール及びタイヤに適合していない状態では、フロントホィールがAアームと干渉する恐れがあります。装着後に同症状が起こった場合には、直ちに走行を中止し、アライメント調整を行って下さい。
アライメント調整がその場で出来ない場合には、干渉が無くなるまでキャンバーをよりネガティブに、トーをよりポジティブに暫定調整します。


残念なのは、これを機会に実施するつもりだったスマータイヤ社製タイヤエアプレッシャーモニタリングシステムを装着できなかったことです。いくら頼んでもメーカーが日本への輸出を行う場合の出荷を許してくれない以上、諦めるしかありません。また仮に奥の手を使って購入しても、おそらくは同一周波数(433.92MHz)の強力な電波(但し東京と大阪エリアだけだが・・・)による誤動作が起こり、使い物にならないかもしれません。→日本製タイヤプレッシャーセンサー(2004年1月)

Tire Pressure Monitoring System by Smartire could not install this time because of Transmit Frequency.

今回新しいタイヤ装着にあたって空気漏れに効果が高いといわれる窒素充填を行ってもらいました(4本で2,000円)。但し今後空気圧が減ったからと言って新たに窒素ではなく普通の空気を混ぜてしまうと、その途端に窒素の効果は無くなってしまいます。指定空気圧は210kPa(31psi)

ホィールを取り付ける。ホィールナットの締付トルクは140Nm。最初は手で締められるだけ締めてからレンチを使います。均等に締め付ける為に対角線上を星印を描くように順番に行います。一個所を一度に規定トルクまで締め付けないこと。

Install tires and wheel nuts tighten 140Nm sequence.

ホィールナットはプラスチック製のナットキャップを使用するオリジナルタイプでは無く、前回に引き続き脱着が簡単な一体型の国産既製品(M12-1.5:ボルト径12mm、ピッチ1.5mm、テーパー60°、レンチ径21mm)を使用しました。キーロックナット付のものもあり、カーショップで手に入ります。
新しいホィールなので、ホィールナットの接触部分にAnti-Seizeを塗布しました。写真はリア。
軽量のTE-37には、軽量アルミ製ナットが良く似合います。
アルミ製ナットの場合は、締め付けトルクを120Nmに留め、100km走行毎にトルクを確認します。
またインパクトレンチの使用は避けたほうが寿命を延ばします。

Dタイヤサイズ変更に伴う設定変更  Tire Size set by Hypertech Power Programmer

タイヤの直径が変わったので、ハイパーテックパワープログラマーVで設定を変更しました。
「E.タイヤサイズ変更」の項目で、サイズ設定をフロント25.25インチ、リア26.25インチにします。本来の数値は25.2インチと26.3インチですが、パワープログラマーの設定が0.25インチステップなので、この数値設定となります。
ちなみに純正サイズはフロント25.6インチ、リア26.7インチなので、それぞれ0.4インチダウンです。
0.4インチは僅か1cm程度にしか相当しませんが、円周となると3cm強となり、高速走行時の速度表示や長距離におけるオドメーターの誤差は大きいものになるので、補正は行っておいたほうが良いと判断しました。

Install new data by Hypertech Power Programmer because tire size changed.
Set 25.25inch for Front and 26.25inch for Rear.

Eテスト走行  Test Drive

作業終了後、エンジンを始動しブレーキペダルを何度か強く踏んでキャリパーが動作していることを確認すると共に、ペダルフィーリングがスポンジーでないことを確認する。少しでもフワフワ感があったりペダルストロークが大きいようなら、迷わずにエア抜きを再度行ないます。
また各キャリパー、ブレーキホース、ブレーキパイプからフルードが漏れていないことを確認します。
確認後、テスト走行を行う際、走り出し直後にブレーキを強く踏んで、きちんと制動力があることを確認して下さい。
また、制動力の確認ができても直ぐに高速走行はせず、段階的に十分な制動力があることを確認しながら、少しずつ速度をあげて行きます。
ペダルがスポンジーであったり、片効きしていたり、十分な制動力が得られていない場合には、エアがまだ混入していたり、ローターやパッドに油性分が付着していたり、キャリパーそのものが動作していないことが考えられるので、再度確認し、必要な作業を行ないます。


Start engine and check feeling of Brake Pedal not spongy. Never drive with high speed at first and check Brake function a few times.


走行開始直後、停止の瞬間にブレーキパッドが擦れて軽い振動音が出ることがありますが、これはパッドやローターが新しい場合に起こることで、異常ではありません。 軽いブレーキングを長い時間行う方法である程度走り、ブレーキローター、キャリパー、パッドを過熱させた後で、各取付ボルト類が規定トルクで締まっていることを再度確認して下さい。
ローターもパッドも新品の場合、最初のうちは効きが甘いので走行にあたっては十分注意すること。

パッドやローターが新しい場合、装着後最初の500km程度は、あたりがつくまでハードブレーキングは避けなければなりません。
特に高性能パッドにありがちな「鳴き」も、最初のあたりがつかないうちのハードブレーキングが原因になる場合が少なくありません。
また、100km程度走行後には各ボルト類が規定トルクで締まっていることを再度確認します。

It is necessary to drive with very light braking for new rotor and pads.


<使用レポート> Report
 

まだパッドもローターも慣らし中ですが、ともかくその効きは素晴らしいの一言です。競技専用設定のため低温時の効きは普通ですが、暖まってくると凄まじい制動力を発揮し、それが永遠に続きます。特にフロントの制動力だけに頼らずリアにも4ピストン14インチローターを採用していることでバランスが非常に良いです。制動中は勿論のこと、停止の瞬間まで端的なノーズダウンをすることが無く、極めて安定した姿勢を維持できます。
ちなみに、純正互換のカーボンメタリックパッドにつきものである「鳴き」は今のところ皆無。以前C4時代にBrembo製をフロントに装着していた時も鳴きは装着当初から使用中に至るまで全く出ませんでした。通常の走行では能力の半分も使っていないが故ですね。

タイヤはサイズアップされたことで、このようにフェンダーからはみ出てしまいます。リア側はギリギリOKですが、フロント側はこのままの状態では車検に通りません。

TE-37の9.5J/18インチ、オフセット+53に255/35/18をフロントに装着するとフェンダー内に収まり、車検もOKです。

ブリジストンS02タイヤは、「Goodyear Eagle F1」に比べると幅が大きくなったこともありますが、全体にやや固めの印象を受けました。しかしロードノイズは大きくありません。まだ皮むきすら終わっていないのでグリップについての評価は出来ませんが、コーナーでパワーを掛けたときに、リミテッドスリップデフが効いてタイヤがロックされたときの挙動が、それまでに比べて顕著に感じるようになりました。つまりこれは確実に路面を捉えている証拠でしょう。


まだ完全では無いものの、ほぼ慣らしを終え、本格的な性能を試す時期到来となったので、後続車の無い状況で急制動を行ないました。
効きそのものが凄まじいものであることと同時に最も関心したのは、ノーズダウンが少なかったことです。これはリアブレーキが適切に稼動しているおかげです。ストレートからコーナーへ突入する際、ステアリングを切り始めるギリギリまでブレーキングをしてノーズダウンしたままだと、どうしてもアンダーが強く出て挙動不信に陥り易いのですが、それを回避できる状況です。


本作業はウレタンブッシュ交換作業と並行して行われたため、両者を併せて延べ24時間に及ぶものになりました。ブレーキ交換だけの実質的作業時間なら、フルード交換やエア抜きを含めても、せいぜい6時間程度でしょう。
ちなみに今回作業中に突然の雨天となり、かなり湿度が高くなってしまったことから、ブレーキフルードについては再度交換を行ないます。

ブレーキフルードの交換
新しいフルードはインターネットで見つけた本品を使用してみます。
ドライ沸点が330℃(626F)、ウェットが1%で283℃(541F)、3.5%で180℃の超優れもの
一般車両のブレーキシステムへの利用に際しての配慮が為されており、寿命も長いようです。サーキット走行と一般走行の両者に適合するとのこと。
青色に着色されているので、フルード交換を行った時の新旧判断がし易いですね。
使用レポートについては、交換実施後に改めて行ないます。 →ブレーキフルード交換

This is super Brake Fluid made by Billion Corp.


ProRaceパッドへの交換
ブレーキパッドをこれまでのストリート用から、デュアルカーボンのProRaceタイプに交換しました。
サーキット走行においては、まるで別世界の耐熱性と効きが得られます。
また一般道走行においても、有り余る絶対制動力のお陰で、温度が低い時でもペダルを強く踏まなければならないようなことは一切ありませんし、鳴きも僅かです。

Install BAER PRO Race Brake Pads. This is great!!


スロッテッドローターへの交換
Pro Raceパッドの使用に合わせて、3年振りにローターを交換しました。
今回は放熱性よりも効きを優先させるため、クロスドリルドは止め、スロットのみにしました。
ローターは外型の部分だけをパーツとして取り寄せていますから、中央のベル部分は古いローターから外して移設します。
固定用のボルトとナットを外して新しいローターへ移設したら、ホィールナットやシリンダーヘッドを固定する時と同様に、星型を描くように対角線上に位置する同士を順番に締めて行きます。締め付けトルクは、14〜17Nmです。

Install BAER Slotted Rotors.
開口による強度不足を補う必要があるクロスドリルドに比べ、パッドとの接触面部分の厚さが薄く、その分、内部の放熱フィンの容積が大きくなっていることで、十分な放熱性を発揮してくれました。むしろクロスドリルドよりも良いのではないかと思われるくらいです。
そして効きも向上しました。

Cooling fin inside of rotors are bigger than Cross Drilled, therefore it has enough cooling ability and stopping power.

2005年11月27日
フロントブレーキの冷却用ダクトを設置しました。

Install new Brake Cooling Duct.
長さが中途半端だったので、出口を削って平らにしてからホースダクトでキャリパー側まで延長しました。

It's not enough length so that extended by Hose.

キャリパーはいくら頑強であっても、この3年間で30回以上のサーキット走行を行うと、シールやピストンと言った部品が消耗してきます。
最近、走行を始めると直ぐにストロークが増えてフカフカになってしまうので、キャリパーをオーバーホールすることにしました。
そして、オーバーホール中の代替として、Brembo F50を使うことにしました。
リア用が届いてから前後同時に交換するつもりでしたが、あまりにブレーキの効き具合が悪くなってしまったため、取り合えずフロントを先に交換しました。パッドは付属していたものを使っていますが、リア用装着時にPFCのレース用に交換することにしています。

フロントBrembo F50、リアalcon 4ピストンの組み合わせは、明らかにリアが効き過ぎの状態となりました。
alconの6ピストンの方がBrembo F50より強く効くと言うことなのか、又は、パッドの所為かもしれません。

Install Brembo Brake System during repair(change seal and piston) of Baer/alcon calipers.
ブレーキが直ぐにフカフカになってしまう原因の一つにマスターシリンダーの消耗もあります。
そこで、今回、DRM製モディファイドマスターシリンダーを装着しました。
ブレーキパイプの接続部分の規格が違い、さらに接続場所も違うので、純正とボルトオン交換をすることは出来ません。作業はKMクラフトガレージさんにお願いしました。

この製品にはリア用ブレーキの効きを最大54%まで調整するプロポーショナルバルブが着いていますから、早速その機能を利用することにしました。
約30%ほどバルブを開けてリア側の効きを弱めてみたところ、フロントだけBremboにしたことで前後のバランスが崩れている状態をかなり解消させることが出来ました。

Install DRM modified master cylinder.

2005年12月25日
リアブレーキのローターを新しいものに交換しました。
パッドはまだ3分の2ほど残っていたので、そのままです。
今回新たに取り寄せたローターは前回と随分と違っており、Bremboのローターに似た重厚な仕上がりになっていました。
若干重量が増加していますが、これなら直ぐにクラックが入ってしまうことも無さそうです。

Install new Baer 14inch rotor.

2006年5月22日

<NEWブレーキシステム誕生!!>
Baer/alconキャリパーのオーバーホール中にBremboを前後に装着していましたが、絶対的な効きについてはBaer/alconが明らかに勝っていたものの、キャリパー、ローター共に軽量になったことによる恩恵も捨てがたい大きな魅力を感じました。

When I use Brembo Brake System, I get very nice feeling because of lighter rotor and caliper.
Baer製ローターは前後共に14インチですが、ベルハットが13.5(13.6)インチ用になっているため、ローターの最内周部分にはパッドが当たらない無駄なスペースがあり、その分だけ重量が増加しています。

そこで、Baer/alconのキャリパーにBremboのローターを装着してみることにしました。

Bell hat of Baer rotor is not only for 14inch so that there is some area where brake pad do not touch. It means this area has no function and it causes heavy weight.
Therefore, I install Brembo rotor on Baer/alcon caliper this time.
Bremboのフロント用ローターはBaer製と同じ14インチ(355mm)×32mmですが、ベルハットの直径が大きい分だけローターの最内周も大きくなっており、Baer製に比べて約1kg軽量になっています。
キャリパーに対するローター位置のオフセットは、ブラケットを外側に移動させることが物理的にできないので、ローターとハブの間にスペーサーを装着することで調整しました。
スペーサーはステンレス製のものを特注で製作していただきました。

また、今回パッドをプロジェクトミュー社の999にしました。
使い終わったSBS製ProRaceパッドのベースを張り替えていただいたものです。
この組み合わせ結果が良好な場合、フロント用ローターはプロジェクトミュー社の同規格品を装着することにしています。

Off set of rotor is different so that I install spacer between rotor and hub.
And under 0.1mm, I use Sim into bolt of caliper bracket.
Brembo rotor is lighter about 1kg than Baer.
リアはローターの直径が14インチから13.6インチ(345mm)になりますが、14インチローターを使用するためにキャリパー固定用ボルトに装着されているスペーサーを取り外してシムで微調整をすればOKでした。
また、厚さが32mmから28mmになるため、フロントと同じスペーサーを入れるだけではローターがキャリパーの中心に位置しませんから、こちらはブラケットにシムを入れて位置を再調整しています。
リアは直径、厚さ共に小さくなりましたから、約2kg軽量になりました。

For Rear, diameter become small from 355mm to 345mm so that remove spacer on caliper bracket bolt and install sim.
Brembo rotor is lighter about 2kg than Baer.

And change pads from SBS ProRace supplied from Baer to Projectμ999.
2006年5月23日
サーキット走行による検証では、絶対的な効きはBaer製ローターと全く互角であった上、前後合わせて約6kgの軽量化による恩恵により、この組み合わせに軍配が上がりました。
また、プロジェクトミュー製999パッドも大変良好で、連続高負荷に十分耐えてくれました。
Baer/alconキャリパーのオーバーホール中の代替として装着していたBremboですが、思わぬところで役に立ちました。
Bremboのキャリパーだけが前後共に遊んでしまうことになりますが、次回オーバーホールを行う時のために保管しておくことにしました。

At Race Track, Baer/alcon caliper works stronger than Brembo and it's very nice that rotors become lighter.
面白かったことは、ローターがピカピカの鏡面状態になっていたことです。
プロジェクトミュー999パッドがローターを綺麗に磨いてくれたことになりますから、ローターへの攻撃性が高いと言うことになるのでしょうか。でも、これだけ効いてくれれば大満足です。

ローターもパッド同様に定期的な消耗品となりますから、コスト面でも納期面でも国内調達ができるものの方が有利です。
フロント用の355×32mmBrembo用はプロジェクトミュー社で既製品があり、Brembo純正品に比べて3分の1程度の価格で入手できます。
Bremboリア用ベルハットに装着ができる345×32mm(28mm)ローターは既製品がありませんが、Brembo純正を入手する場合とほぼ同等のコストで特注製作を受けていただけるので、依頼することにしました。
一度製作をしてしまえば型ができますから、それ以降は通常の既製品と同じ単価になってくれます。

Surface of rotor become just like mirror. It means new pads work very strong.

2006年6月11日
ブレーキキャリパーのブリーダーバルブをRussel製ワンウェイタイプに交換しました。
これなら、万一エアが混入しても何等ツールを使うことなく一人で簡単にエア抜きが行えます。
alconキャリパーは英国製ですからフロントキャリパーのネジ山はインチではなく M10-1.0でしたが、リアは何故か3/8-24でした。
尚、ブリーダーを締めるナット山は 3/8インチ(9.53mm)です。

何しろ前後共に水平対向ピストンですから、ワンウェイバルブの着いたエア抜き用ツールがあってもキャリパー1個につき2回のエア抜き作業を行わねばなりませんが、これなら同時に複数箇所を行うことができますから大変便利です。
プロジェクトミュー社製フロントローターを装着しました。
999パッドとの相性は抜群で、鋭い効きを発揮してくれています。
排熱フィンの形状が違っているため、指定方向で装着するとBremboやBaerとスリットの入っている向きが反対になります。
重量はBrembo製よりやや軽く、Baer製より1kg以上軽量です。

2006年10月14日
ローターを前後共にガーランドレーシングローターに交換しました。
フロントはBrembo用355×32mmの既製品ですが、リア用は345×32mmのワンオフ製作品です。
富士スピードウェイでの走行において、大変良好な結果を得ることができました。
もっとも良いと感じたことは、最後まで効きが変わらないことです。
200km/hオーバーのホームストレートから第一コーナー手前の減速においては、200mポスト辺りからブレーキングをしてもABSが効くことなく十分に間に合いました。
走行終了後のローター表面も大変綺麗で、目立った磨耗もありませんから、FCDダクタイル鋳鉄の良さを感じます。

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