ホームページトップへ

前月へ 最新へ 次月へ

<C5日誌>「赤枠で表示されている画像は、マウスポインターを置くと別の画像が表示されます」

2005年

9月4日

「光陰矢の如し」とは良く言ったもので、いつの間にか夏が終わりを告げ、すっかり秋の兆しを感じるようになりました。
そして、日を追う事に体力の低下を如実に感じてしまう今日此の頃です・・・。
HotStuffイグニッションワイヤー 8月のお盆休み中の旅先で、ヘッダースの熱で焼け焦げて突然死んだ左バンク3番のハイテンションコードKMクラフトガレージさんから急遽交換用の純正コードを旅先に送っていただいて事無きを得ましたが、ようやく新しいコードが到着したので交換しました。
同じ場所のMSD製コードが死んだのは、これで二度目になりますので、別の製品に変えることにしました。
新しいHot Stuff製(写真下)はヘッダース装着車用にデザインされたもので、MSD製(写真上)に比べてブーツ部分が細く、さらに3cmほど長くなっています。
HotStuffイグニッションワイヤー B&Bショートヘッダースの場合、左バンクの前から3番目が特に鬼門で、ブーツ部分が太く、全長が純正と同じハイテンションコードを装着すると、どうしてもヘッダースに直接触れてしまい、一定時間後に必ずコードが駄目になってしまいます。
このコードなら、ブーツ部分が細く、さらに長さに余裕があるので、取り回しルートの自由度が高くなりますから、接触を回避することが適いました。これはなかなか良い製品です。
コードそのものも十分な耐熱性を持っているようですが、遮熱はいくらやってもやり過ぎることはありませんから、これまで使用していたクールソックと遮熱シートを2重に被せました。
ATFクーラーコア熱排出ダクト ATFクーラーコア電動ファンからの排出熱がラジエター吸気路へ流入してしまうことを抑制するため、排出路用ダクトを設けました。
電動ファン排出口の上側半分が、ラジエター吸気用ホースの隙間を通ってラジエター下部裏側まで導かれ、直接大気中に放出されます。そして下半分はホースの下側を通り抜けますから、ラジエター吸気に混入してしまうことを避けられます。
吸気ダクト用アンダーガード また、ダクトホースの下部にアンダーガードを装着しました。
これ、実は純正に使用されているアンダースポイラーの再利用です。
ホースは柔軟なので路面にヒットすると直ぐに破けて駄目になってしまいますが、これで安心出来ます。
但しこのままだとサポート部分が少々軟弱なので、風圧で外れてしまわないように後日補強対策を行います。

ラジエターへのさらなる吸気量増大対策については後述してあります。
KMクラフトガレージさんにて 残暑とは言え、今日は32℃しか?ありませんので、確かな効果があったのかどうかを判断することが出来切れないものの、ATFクーラーコアの移設は取り合えず正解でした。
そこそこ負荷をかけて走っても、水温は89℃が最高でした。高速道路の巡航では87℃を維持しており、外気温差5℃分がそのまま上昇したと考えても92℃ですから、負荷をかけると高速道路の巡航でも直ぐに100℃に達してしまった以前の状態に比べれば最高の冷え方です(笑)。
そして、ATF温度も82℃以上になることがありませんでしたから、こちらも冷却効率に問題は有りません。
また水冷インタークーラーは、アイドリング中にATF温度が80℃に達せず電動ファンが動作を開始しない状態だと吸気温度が70℃辺りまで上昇しますが、電動ファンが回転を始めると直ぐに60℃まで冷えてくれましたし、走行中は50℃前後でしたから、こちらも問題は有りませんでした。

エアコン用コンプレッサー 但し、一般道でエアコンをONにすると状況は一変し、105℃に達してしまいます。そして、あまり良く冷えません。
エアコンのコンプレッサーに不具合が起きて能力が低下すると、完全に壊れて全く冷えなくなってしまう前に、まずコンデンサーが異常過熱するようになり、その結果水温が上昇することがあるそうです。
私の場合もこの状況に極めて近いと思われるため、コンプレッサーをオーバーホールすることにしました。
そう言えば、時折コンプレッサーからガーガーと言う音と振動が出ており、最近では頻繁に出るようになっていました。
Km氏装着エアダクト 本来なら、Km氏が装着されたダクトを同じものを同じ場所に装着する予定でしたが、残念ながらダクトが在庫切れになっていて9月中旬まで入荷しないため、こちらは次回に繰越となりました。
エアインテークダクト このダクトは、ラジエターへの吸気導入用にボンネット上に設置する予定です。
これは、フロントスポイラーからのダクトホースによる吸気だけでは、絶対量が不足してしまう可能性を排除するためです。
現時点では装着の可否が不明ですので、うまく出来たらお知らせいたします。期待通りであれば、ラジエターへ正面からの直接通気を流入させることが適うようになります。
場合によっては、直接通気を妨げる形となる電動ファンのシュラウドに、何等かの加工を施す必要が出て来るかもしれません。

実は6日から12日まで海外出張となるため、その間を利用して、エアコンコンプレッサーの交換とダクトの装着作業をKMクラフトガレージさんで行っていただきます。引き取りは13日を予定しています。
また、左バンクのヘッダース下辺りから排気漏れのような音がしているので、こちらもKMクラフトガレージさんで原因を調べていただきます。単にガスケットの不良で排気漏れを起こしているだけなら良いのですが・・・。

そんな訳で、しばらく日誌の更新はお休みとなります。

9月21日

無事イギリス出張から戻って参りました。
最近改善されつつあると聞き及んでいたものの、やはり味覚については相変わらず貧困な国柄で、極く一部を除き比較的高級なレストランやホテルのダイニングルームの大半が依然不味く、お陰様?で少し痩せました(笑)。
基本的に到着した日から帰る日まで、ほぼ毎日が仕事でしたが、土曜日一日だけオフになりましたので、フラフラと街中をうろついてきました。13年振りのロンドンでしたが、東京と違って、昔ながらの景観に目立って変わったところはありません。最大の相違点は、ニューヨーク並みに人種の坩堝と化していたことでしょうか・・・。
ピカデリーサーカス SOHOのチャイナタウンで見掛けたフェラーリです。
唯一味で満足できたチャイナタウンの中華レストラン「東海」が在る通りに居ました。
走行中のアストンマーチンとも遭遇しましたが、こちらは撮影する間も無く通り過ぎて行ってしまいました。
ポルシェ、メルセデス、BMW、そしてジャガーは、市内中心部を歩いていると数分間で1台以上遭遇できるほどたくさん走っていましたが、残念ながらコルベットに遭遇することは適いませんでした。
サエインスミュージアム ケンジントンのサイエンスミュージアムに展示してあった日野コンテッサです。
私と同世代の方であれば記憶にあると思います。何故かこの時代の日本車の代表選手になっていました。

また、ミカ・ハッキネンがクラッシュした時のマクラーレンメルセデスのF1マシンが、車両の安全性を説明するために展示してあったのですが、残念ながらこちらは撮影禁止でした。
最新のF1マシンを目前で見るのは久し振りですので、細部に渡ってじっくりと観察をしてきました。

実は12日に帰国していたのですが、不在中にたまった雑務に追われ、さらにこの3連休中も仕事があったため、KMクラフトガレージさんへ引き取りに行くのが今日になってしまいました。明日がもう第9回えびすサーキット走行会ですから、ギリギリです(笑)。
今回の作業については思ったよりも難題が多く、いろいろと苦労をお掛けしてしまったようです。
あまりに長い間預けっ放しにしておいたものですから、注文してあった特製ラジエターが出来上がって到着していました。そこで、予定外でしたが、こちらも装着していただくことにしました。
このラジエターは、アレックスレーシングデザインさんにワンオフで製作していただいたもので、実は銅製で4層コアのものです。
幅、厚さ共に限界一杯で、クーラントの出入口も構造的に可能な限り太くなっており、クーラントもプラス2リットルくらい入りました。
銅製のため、De Witts製2層アルミ製に比べると5kg程度重くなってしまいましたが、止むを得ません。

アルミ製ラジエターは軽量で放熱性が高いため、銅製よりも優れている点が数多く有るのですが、一旦過熱すると通気性が良く無いC5の場合、なかなかクールダウンしてくれません。しかし銅製だと、それほど通気性が良くなくても冷えてくれるそうです。そのため、ハイパワー車や長時間の連続周回を行うマシンに今でも使用されることがあるとのことですから、有効的選択肢であると思われます。
その悪い通気性を解消させる手段として設置したのが、今回ボンネット上に新たに増設されたラジエター用エアインテークです。
エアコン用コンデンサーが開口部の奥に見えていることで解りますが、ここからの吸気はラジエターの正面へ直接導入されます。

このエアインテークの装着にはかなりの困難が伴うと予想していたのですが、見事な仕上がりはさすがです!!
通気路をつくるため、エアフィルターとの隔壁を撤去しましたが、このままだと吸気がエンジンルーム内に散乱してしまいます。そこで、漏らさずラジエターへ導入させると共に雨水のエンジンルームへの進入を防止するための隔壁を製作して装着します。
もし時間的に間に合うようであれば、今日中に何とか装着作業を完了させて、明日のサーキット走行にのぞみたいと思っています。

これで水温管理対策として考えられることを全て一通り行ったことになります。
これらが十分であるかどうかは明日のサーキット走行での検証となりますが、隔壁が無い状態であるものの、外気温26℃の帰路における効果は大変なものが有りました。
水温86℃、ATF81℃、油温88℃のまま、どのような走りをしようと全く変化しません。渋滞路に突入するまでは、エアコンONでも電動ファンがフル回転することは、とうとう一度もありませんでした。そして、渋滞で長時間停止していると水温だけが90℃まで上昇しますが、電動ファンがフル回転を開始するとみるみる下がり、直ぐに86℃になりました。
この冷え方は、スーパーチャージャーを装着して以降、冬季を除き初めての体験です(笑)。
懸念材料であった左バンクの排気漏れ音の原因は、ガスケットの所為では無く、何とヘッダースのエキパイとの接続部分が割れていることでした・・・。
こちらは、割れた部分を溶接により修理していただきましたが、いずれ右側も割れてしまうのではないかと不安です。
それにしても凄い熱です。セラミックコートしたB&Bヘッダースが割れてしまうのですから、スーパーチャージャーが発生する熱量は半端なものではありませんね・・・。
バンテージも1年ほど前に巻き直したばかりなのに、既にボロボロになっていますから、通常の倍以上のペースで劣化が進んでいるようです。
しばらくはこのままでも大丈夫だと思うのですが、近々に対策を講じる必要がありそうです(と言っても新しいものに付け替えるしか方法論は有りませんが・・・)。
そして、エアコン用コンプレッサーを交換しました。
当初、中古品のオーバーホールを依頼したのですが、何をどう直しても、ガス漏れが起ったり圧縮漏れで全く冷えなかったりしてしまったので、請け負った電装屋さんが音を上げてしまい、結局は新品交換となりました。
お陰様で、エアコンのON/OFFに無関係であるかのごとく水温の変化はありませんでしたから、こちらも問題解消です。

尚、コンプレッサーにダメージを与えた要因の一つにヘッダースからの熱があると思われるため、後日、コンプレッサーとヘッダースの間に遮熱板を設置することにしています。

9月22日

第9回えびすサーキット東コース走行会を開催しました。
今回の参加台数は4台でした。
昨夜の内に作業を完了させるつもりであった隔壁設置ですが、結局間に合わなかったため、サーキットのピットで作業を行いました(笑)。
前回は外気温31℃、今回は20℃しかありませんので、新しいラジエターとエアインテークの効果がどの程度あったのかを断言することはで来ませんが、結果を言えば、前回3周で120℃に達した水温は、今回5周で110℃、1周のクーリングで92℃まで下がり、そのままさらに5周しても112℃でしたから、かなり改善されたと言って良いと思います。
これだけ冷えてくれれば、軽度のチューニングエンジンであれば、おそらく30周しても90℃を維持出来たのではないでしょうか。
あと10cmでもラジエターの装着位置が前に出てくれれば、C5-RやC6-Rのように前方に傾けて設置することで排出熱の逃げ場がつくれますから、さらに冷えてくれるのではないかと思うのですが、残念ながら構造的に適いません・・・。
製品の到着待ちとなっている新しい排出ダクトの装着効果に期待ですね。
ちなみに、油温は115℃、ATFは100℃でしたから、ATF温度は問題無しです。
油温はまだいくらかマージンがあると思いますが、電動ファンをより強力なものに交換して、10℃の低下を目指したいと思っています。
新しいラジエター用エアインテークは、主にラジエターの上部に吸気を導入しますが、背部には電動ファンのシュラウドがあるため、吸気が抜けません。
そこで、吸気が抜けるように上部を開口したシュラウドを製作することにしています。
10月21日に開催される第10回えびすサーキット走行会までには装着を完了させる予定です。

9月23日

ラジエター用エアインテークに防護用メッシュネットを装着しました。
ネットが無くても実用面での問題は無いのですが、傷だらけのエアコン用コンデンサーがもろ見えになっているのがあまりに醜くかったものですから・・・。
サーキットで走行後にピットでクーリングを行っていると、新しいラジエターのお陰で水温のクールダウン時間が大変短くなりました。
そのため、ラジエター用電動ファンと連動させているオイルクーラー用電動ファンが、油温が下がり切らない内に停止してしまいます。
そこで、ATFクーラー用電動ファンに装着したものと同じである温度センサーの着いた専用コントローラーを装着しました。
これにより、オイルクーラーコアの温度を直接検知してON/OFFが行われるようになります。
電動ファン回転開始温度を90℃辺りに設定しましたので、今の時期だと一般道走行ではほとんど稼動することがありません。そして、エアコンの使用や渋滞路でラジエター用電動ファンが稼動を開始しても一緒に回ることが無くなり、電力消費面でも有効になりました。
より強力な電動ファンとの併用により、絶対冷却能力向上と共に、稼動時間の短縮が実現することでしょう。

前月へ このページのトップへ 次月へ
トップページへ