<Magnuson水冷インタークーラー式スーパーチャージャーの装着 By KMクラフトガレージ>
Installation of Magnuson Intercooled Super Charger by KM Craft Garage Inc.

2004年5月15日/2004年9月18日更新 / 2005年8月28日更新 / 2005年10月9日更新 / 2005年10月23日更新 / 2006年3月5日更新

「赤枠で表示されている画像は、マウスポインターを置くと別の画像に入れ替ります」 

→完成編(過程紹介を省き、現在の完成状態のみを紹介しています) / Final Version

エンジンビュー Magnuson社製スーパーチャージャーを装着しました。
装着作業は全てKMクラフトガレージさんで行っていただきました。
締付トルク等を含めた詳しい作業内容は、こちらの装着マニュアル(但し英文です)を参照して下さい。

Installed Magnacharger. Visit Magnuson Web. to see detail installation.
ボンネットの穴開け 本品の装着に際してクリアランス不足(5cm以上)のため、純正ボンネットはそのままでは使用することが出来ません。これだけの部分に穴を空けないと閉まりません。
開口と骨組みの一部を取り外したことで強度面で弱くなってしまいましたが、反面、随分と軽くなりました。

Factory Hood could not use because of clearance. It's required to open big space on Hood.
エアスクープ 開けた穴からユニットを露出させたまま走るわけにも行きませんので、KMクラフトガレージさんでワンオフのグラスファイバー製エアスクープを製作していただきました。

KM Craft Garage products Air Scoop on Hood by glass fiber.
エアスクープ 外観面でも迫力満点です!!
さらに外気導入口と排出口により、膨大な発熱をするスーパーチャージャーユニットを効率的に冷やすことも適っており、一挙両得です。

It's very nice and Air Inlet and Outlet make Super Charger Unit be cool.
エアスクープ 吸入口と排出口にはアルミ製ネットとフィルターを装着して、雨水侵入を防止しています。
エアフローダクトとの干渉を防ぐために全体を少し浮かせていることで左右の隙間から若干の雨水侵入がありますが、これについては大きいサイズのゴムシール材の装着で解消出来ています。

Install aluminum mesh net with filter on Air Inlet and Outlet for water proof.
さらにエンジンルーム内の冷却を促進させるため、吸気用エアスクープと排気用エアダクトも後日装着することにしています。→NASAダクト装着

I'm going to install NASA Air Scoop and Air Dust in the future.
RK SPORT スーパーチャージャーフード 数社から既製品として専用フードが販売されていますので、これを使用することも出来ます。
こちらは、RK SPORTS社製のものです。

【注意】

本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降モデルと詳細で違う場合があります。

装着作業の内容については、メーカーのマニュアル記載と異なる部分があります。

加給機ドライブシャフト軸受ベアリングに規格違いの製品が装着されていたため、交換する必要がありました。

加給機ドライブギアボックス内には、オイルが充填されています。また、このオイルは定期的な交換が必要です。
オイルと交換用メインテナンスキットは、メーカーより購入(別売り)することができます。

インタークーラー装着位置をマニュアル指示通りに行うと、水温管理問題が発生する可能性がありますので、場所の移動を推奨します。

プログラミングについては、LS-1 EDITの併用を推奨します。

マニュアルには特に要請されていませんが、使用プラグの熱価変更を推奨します。

増大したエンジンパワーに対処するため、
ブレーキタイヤブッシュサスペンションスウェイバー
ミッション、トルクコンバーターの強化を推奨します。

水温・油温・ミッションオイル温度の上昇を回避するため、
ラジエターの大型化サーモスタットの交換エンジンオイルクーラーの装着ミッションクーラーの装着を推奨します。

エンジンルームの排熱を促進させるために、ボンネットにエアダクトの装着を推奨します。

@スーパーチャージャーユニットの装着について Installation of Super Charger Unit

インテーク取り外し インテークマニフォールドを取り外し、ノックセンサーマウントプレートを取り外します。
ノックセンサーをはじめとした各センサー類は全て移植して再使用します。

Uninstall Intake Manifold with all sensors and hoses.
マウントプレート装着 ノックセンサーをマウントしているプレートを付属のものに交換しますが、プレートが99年式用では無かったのか、根本的な設計ミスなのか判りませんが、装着に際してエンジンブロックの一部をかなり削る必要がありました・・・。

To install new knock sensor plate, it's required to sand Engine Block!!
I wonder the plate was not for Model 1999.
ノックセンサー装着 削取作業が無事終了し、プレートを装着したらノックセンサーを装着して溝に配線を通します。
この配線用溝は少々深さが不足しており、センサーへの配線がつぶれて断線してしまう可能性が有りましたので、十分な深さまで削った方が無難です。

Install Knock sensors on new plate.
スーパーチャージャーユニット装着 スーパーチャージャーユニットを装着します。
各バキュームホース類、燃料ホースを接続します。一部は延長及びルート変更が必要になります。
またブレーキ用とはじめとしたバキュームホースラインには加給正圧の逆流を防止するチェックバルブを装着します。各ホースの接続部分はホースバンドで固定しました。

スロットルボディ、MAF、エアクリーナー、各センサー類は使用中のものを再使用しますが、エアフローダクトは製品に付属しているものを使用します。

Install Super Charger Unit with hoses and sensors. Install throttle body, MAF and Air Cleaner with new air flow duct.
パワーステアリングフルードリザーバータンク装着位置変更 パワーステアリングフルードリザーバータンクは、取付位置が変わります。
スロットルボディとインテークユニットの間にプレートを挟む形でステーを装着し、それにタンクを装着します。付属のホースで配管ルートを変更します。
但しこの位置だとフルードが噴出した時にベルト類を直撃してしまう可能性が高いので、後日手前下側に移動して設置することにしています。またその際、もう少し容量の大きいタンクに交換して噴出し防止策を行おうと思っています。→応急対策

Reservoir tank for power steering fluid is moved.
I think it's better to install lower position with bigger tank.
プレッシャーゲージ接続口 プレッシャーゲージ(アナログ式)は、加給圧が検出できるインテーク内から来ている取出口へ接続します。

Hose for Pressure Gauge(Analog) is connected to barb on unit.
NGK TR-6プラグ 製品には付属していませんが、プラグをこれまでのNGK TR-55より熱価が高いNGK TR-6に交換しました。
NEW VOLT点火装置はギャップを1.7mmに指定していますが、広げると失火してしまったので調整は行わず製品初期設定の0.7mmで使用しています。

しかし、この熱価でも不十分でした。→熱価の変更

I install NGK TR-6 plugs(Not included in kit).→Not enough. It's necessary to use TR-8.

Aクランクプーリーの固定  Install Pin on Crank Pulley

クランクプーリーへのノックピン打ち込み クランクプーリーの空転を防止するため、シャフトとプーリーを固定するピンを打ち込みます。

Install Pin on Crank Pulley.
ラック&ピニオンギアボックス 作業のためには、スウェイバー、タイロッド及びステアリングのラック&ピニオンを外す必要があります。

It's necessary to uninstall Sway bar, tie rod end and rack&pinion of steering.
テンションプーリー テンションプーリー(上側)を付属のものに交換する作業があります。純正(下側)よりプーリー径が大きく、さらにテンションも3倍くらいの強さがありました。

Install new tension pulley.
エッジが欠けたプーリー 輸送中の衝撃によるものでしょうか、プーリーの端の一部が欠けていました。しかし直ぐに新しいプーリーを送ってきてくれたため事無きを得ています。この程度の欠損なら稼動面でまず問題にはならないだろうと思われましたが、メーカー側が直ぐに交換品を送ってきたところを見ると、やはり放置しておける問題では無さそうです。

I found one part of pulley was broken however Magnuson sent me new pulley immediately.

B燃料ポンプの交換  Change Fuel Pump

燃料ポンプ 容量が増大したインジェクターに対応するため、燃料ポンプを大容量のものに交換します。
燃料ポンプは運転席側燃料タンクの中に入っています。作業に際してはガソリン残量が1/3以下にしておく必要があります。
ポンプの下に見える白い布袋のようなものがフィルターですが、今回外した純正品のフィルターが経過年数、走行距離に対して予想以上に汚れていました。どこかで粗悪ガソリンを入れてしまったのでしょうか・・・。

Fuel Pump is changed to powerful one.

C水冷インタークーラーの装着  Install Watercooled Intercooler

水冷インタークーラー用コアの装着 水冷インタークーラー用のコアは、ラジエターの吸気口を全面塞いでしまう大きさがあります。他車種用はこれほどの大きさがありませんから、コルベットの場合は、よほど強力な冷却が必要になるのでしょう。

但し、この位置への装着は水温管理に問題が起りましたので、後日設置位置を変更しています。→インタークーラー設置場所の変更

Install Cooler Core at air inlet for Radiator.
電動ファンの装着 冷却効率向上のため、コアの裏側には強制空冷用のBILLION製8インチ電動ファンを2基装着しました。

I installed two 8inch electric fans(Not included in kit).
ATFクーラーコア位置移動 また設置スペースの問題から、ATFクーラーの取付位置を上側に移動しました。

Move ATF cooler to up side to get clearance of electric fans.
ACIフロントスポイラーの切除 さらにACIフロントスポイラーの一部を切除して、インタークーラーコアへの通気路を確保をしました。

Cut under part of API front spoiler to get enough air flow to cooler core.
電動ポンプの装着 付属の電動ポンプ(Ford用純正品)を設置します。設置場所は助手席側ライトハウジング下です。

Install Water Pump.
リザーバータンクの装着 水冷式インタークーラー用リザーバータンクはバッテリー上に設置されます。リザーバータンク内には当然のごとく水が入ってそれなりに重量が大きくなるので、ステー等でしっかり固定します。私の場合はバッテリーがPOMECドライバッテリーなので、装着位置が少し低くなっています。

Install Reservoir tank.
エアダクトの装着 ラジエターの吸気口が水冷インタークーラー用コアにより全面的に塞がれてしまうため、外気吸入効率の低下が予想されます。そこで少しでも緩和する方法として、フロントエアスクープからの吸気をインタークーラー後方のラジエター前に直接導入するホースを設置しました。ホースはBILLION製50mm径を使用しました。

Install hoses inside of  front air scoop and routed between cooler core and radiator.
BILLION VFC 装着マニュアルでは、電動ポンプの稼動電源をエンジンルーム内ヒューズボックスのイグニッションON回路から取り出すよう指示されていました。しかしこの方法だと冬季や寒冷地の低温下でも始動直後からポンプが稼動してしまい、暖気運転を阻害してしまいます。
そこで今回はBILLIONのVFCを水温センサー(抵抗値を調整して表示温度を実際よりも45℃程度高くしたもの)と共に装着して、水温が20℃(表示は65℃)に達してからONになるようにしました。接続の詳細はこちらをご覧下さい。接続した抵抗は、本体のセンサー種類設定モード「1」で660Ωです。モードが違うと抵抗値が変わります。尚、ポンプと電動ファンは同時に動作します。

For electric fan and pump, I installed Variable Fan Controller by Billion Inc. with water temp. sensor.
On water temp. sensor, it's required to install 660 ohms resistor to start fan and pump under 50 degrees(C).
水温センサーの装着 水温センサーは、インタークーラーからリザーバータンクへ出て来る戻りラインに専用のアダプター(バイク用18mm径)を使って装着しました。
ヘッダース上を通るホースには遮熱シートを巻きました。

Water temp. sensor is installed on hoses with adapter between intercooler return and reservoir tank.
吸気温度センサーの装着 VFCにはもう一つのセンサーを接続して温度監視と設定温度以上になると警告灯が点灯する機能があります。そこで吸気温度センサーを加給圧のかかるインテークに設置しました。
取り出し口のネジは1/8でセンサーが1/4なので、圧縮空気用変換アダプターを使用しています。

D燃調プログラムのインストール  Install Program by Micro Tuner

プログラムのインストール 製品に付属している「スーパーチップスマイクロチューナー」を接続してモディファイされた燃調とA/Tミッションのプログラムをインストールします。これは一般に販売されているものと同じ製品ですが、Magnuson社により専用品としてモディファイされています。そのため注文時に提示したVINコードと一致する車両以外へ接続することは出来ません。
ハイパーテックやプレデターによりチューニングプログラムがインストールされている場合には、必ず純正状態に戻してからのインストールとなります。
インストールした後に、純正状態に戻さず他のチューニングコンピューターを接続して書き換えを行うとPCMのプログラムが全て消去されてしまうので要注意です。
本作業が最も難解で問題発生の可能性が高いものです。万一の時にはTECHUが無いとPCMのプログラムは全て消滅し、エンジンの始動すら出来なくなってしまいます。

Install Program for Fuel and ignition with mission by Micro Tuner(modified by Magnuson).
But there is no function for another modification.
BCM用コネクター コルベットに接続する場合、BCMコネクターの下側に接続されている純正のコネクターを抜いて、付属のものに交換してから行います。

It's necessary to connect supply plug into BCM.
電動ファン用リレーキット この「マイクロチューナー」は、モディファイされた専用プログラムをインストールする以外に他の機能は全くありません。そのため、電動ファン回転開始温度設定変更も出来ませんでした。
今回そのことについて予測していなかったため、電動ファンの回転開始温度設定は、取り合えず別製品を単体で装着することにしました。

I need to change temp. of electric fan starting lower therefore I install electric fan relay kit additionally. I recommend and wish that Magnuson should accept to install this modify into Micro Tuner.
LS-1 EDIT画面 燃調や電動ファン設定、さらにはミッション設定を全て一括してプログラムすることが可能な
LS-1 EDITを使用すれば、上記の問題点は全て解消されます。
また、ミッション関係の設定も多岐に渡って行えるので、お薦めです。

It's possible to program by LS-1 EDIT.

Eインプレッション Impression

エンジンビュー エンジンを始動すると意外なほどまでに静かで少々拍子抜けをしてしまったくらいです。走行をしても加給されない状態では極めて普通ですので、言われなければ気が付かないかもしれません。またA/Tミッションへのいたわりプログラムが良く出来ているらしく、とてもスムースな感じを受けました。
しかし加給が始まると事態は豹変します。唸りを上げて発生する絶大なパワーは、ピレリコルサの315をもってしても簡単にホィールスピンを誘発出来ました。
パワーチェックをしていないのではっきりしたことは判りませんが、少なくても450HP以上は出ているような感じです。
加給機の特性としてスロットルを大きく開けない限り加給圧はかかりませんから、パートスロットルで走行している限り負荷がかかることはありませんし、燃費も大きな変化はありません。
またスロットルを開けた瞬間にほとんどタイムラグ無く加給が始まるので、レスポンスも非常に良好です。
PRO YANK強化A/Tミッション 一般道による走行においてはそれほどの不安は無さそうですが、サーキット走行においては増大したパワーに対応するために強化ミッションへの交換は絶対条件となります。
純正A/Tの場合、450HPを超えると確実に壊れるそうですので、"Pro Yank" のハイパフォーマンスミッション及びトルクコンバーターの装着を後日行うことにしています。

→強化ミッション&トルクコンバーターの装着

It's required to change Hi Performance Transmission and Converter for Auto Race.
I'm going to install "Pro Yank" in the future.
エンジンビュー 強化ミッションの装着が完了するまで最大加給による連続走行は避けたほうが良いため、現在のところフルスロットルの連続走行は行っていません。
それでも以前のフルスロットルを凌ぐ加速感は凄まじいばかりです。しかもその効果は3000rpm以下でも十分に体感することが出来ました。
今のところデトネーション(ノッキング)発生はありません。水冷インタークーラーが効果を上げていると共に、燃調プログラムが良く出来ているようです。
水温センサー 水冷式インタークーラー用冷却水の温度は、エンジン始動直後で外気温より2℃程度低い状態ですが、エンジンルームが加熱されてくると直ぐに30℃を超え、10分もしないうちに50℃に達しました。
しかし、ポンプと電動ファンを稼動させると直ぐに30℃まで低下し、外気温度プラス5℃くらいで安定していますから、大型のクーラーコアは効果大でした。夏季の外気が36℃辺りある時でも、40℃を大幅に越えることは無さそうです。ちなみに国産の空冷インタークーラーを装着している車両の加給気温が外気温26℃で75℃前後とのことですから、40℃の水が循環していても効果があると言うことになります。

This is sensor for water of intercooler to turn on and off water pump.
インタークーラーコア インタークーラーの機能に問題が無い反面、ラジエターの吸気口を塞ぐ形で設置されたコアによる吸気効率低下の影響が懸念されます。しかしながら、コア自体が高い温度で発熱することが無いためでしょうか、または新規設置した外気導入路の効果でしょうか、現状(外気温20℃以下)で水温の冷却力やエアコンの効き具合に支障を来たす状況には至っていません。
今後は、水温や油温が100℃以上となるサーキット走行等の高負荷走行時にどの程度の冷却効果が期待出来るかと、夏季炎天下でのエアコンの効きや水温上昇を検証することになります。
いくらサーキット走行をターゲットにしていても、移動手段として稼動出来ることが絶対条件ですから、夏季炎天下の渋滞で簡単にオーバーヒートしてしまうようでは本末転倒と言うことになります。
ウォーターインジェクション 場所が狭くて写真を撮影することが出来ませんでしたが、ウォーターインジェクターはインタークーラーコアとエアコン用コンデンサーの間に設置してあります。
インジェクターから噴霧された水は、エアコン用コンデンサーとATFクーラーコアの広い範囲にかかります。また走行中であれば水はコンデンサーコアを通過してラジエターへ達します。
約5秒間の噴霧一回でも水温は直ぐに5℃下がり、エアコンの風も冷涼になりますから、一般道走行でも夏季には便利なアイテムになります

Water Injector is installed between Cooler Core for intercooler and Radiator.
Magnaflow X-PIPE 今回一緒にMagnaflow社のX-Pipeを装着しました。スーパーチャージャーの影響なのか、X-Pipeの効果なのか定かではありませんが、結果から言えば、B&B PRTマフラーの耳につくカン高い中音域の排気音がとても静かになり、さらに1500rpm辺りで発生する篭り音も減少しました。
静かな時にエンジンを始動すると少々近所迷惑気味でしたが、これなら大丈夫そうな感じです

X-Pipe decrease exhaust sound level.

2004年5月18日

<パワーステアリングフルードリザーバータンクカバー設置>

パワステフルードタンクに隔壁を設置 フルードが加熱して噴き出すとベルト類を直撃する恐れがある位置のパワーステアリングフルードのリザーバータンクにアルミ板で壁をつくりました。

Make wall to protect pulley and belt from Fluid.
パワステフルードタンクキャップ交換 抜本的な解決策として最も効果的なことは、新しいキャップへの交換です。
キャップはスプリングによって圧着されていますが、スプリングの老化により圧着力が低下すると噴き出し易くなってしまいますので、定期的な交換が望ましいですね。
新しいキャップは、閉まる時のトルク感がまるで違い、きっちり、しっかり閉まるのが良く判ります。

→BillionレーシングPSタンク装着

I recommend to change Power Steering Fluid Reservoir Tank Cap in a year.

2004年5月21日

<サーキット走行>

エビスサーキット走行 サーキット走行を行いました。
ミッションがまだノーマルであるため、マニュアルによるシフト操作は行わず3速オート状態での走行となりましたが、増大したパワーを存分に味わうことが適いました。
オートとは言え、フルスロットルにより2速にキックダウンしてから3速にシフトアップされる6000rpmまで加給状態でエンジンを回転させていましたが、ノッキングの発生も無く、とてもスムースな稼動をしました。燃調や点火時期のプログラミングも全く問題はありません。また水冷式インタークーラーの効果は絶大で、加給気温度は36℃を越えることは無く、冷却水も22℃辺りで安定していました。
最大の問題点であったのはATF温度です。高速を含めた一般道では水温より10℃以上も低い温度で安定していましたが、サーキット走行においては水温油温が共に110℃以上になっていないにもかかわらず直ぐに130℃を越えてしまいましたから、ATFクーラーの冷却効率アップと強化ミッション・コンバーターの装着は、ラジエター冷却効率アップと共に必然になります。

2004年5月23日

<電動ファン回転開始温度設定の変更> →本作業は、LS-1 EDITの使用により不要となり、機器は撤去されています。
電動ファンリレー 増大したパワーによるエンジン、ミッションへの負荷は、そのまま水温、油温、そしてATF温度の上昇につながります。
純正状態から設定変更が出来なかった電動ファン回転開始温度をファンリレーキットを装着して変更しました。と言ってもこの製品は単に専用センサーでラジエターの温度を検知し、設定した温度に達するとリレーが動作し、電動ファンに電源を送って強制フル回転させるものです。
てっきり純正の水温センサーを分岐して検知して2段階制御が出来るものだと思い込んでいたので、かなり無駄な買い物をしてしまったと後悔しています・・・。
回転開始の温度は、約50℃から110℃くらいの間で設定が出来ます。


2004年5月28日

<NASAエアダクトの装着>

NASAダクト装着 またエンジンルーム内への吸気導入路としてNASAエアダクトを装着しました。
ここから導入された吸気は、チャージャーユニットの両脇を流れて排出されます。この部分には燃料ラインと点火コイルがあるので、効率的な冷却がパワーアップ効果を発揮してくれます。

NASA Duct make air flow to ignition coil and fuel line.

2004年6月13日

<水冷インタークーラーコアの装着位置移動>


水冷インタークーラーコア ラジエターの吸気口を全面塞ぐ形で装着されている水冷インタークーラー用コア。
インタークーラーの冷却能力は大変優れているのですが、その反面ラジエターへの吸気量不足により、外気温が30℃を越える炎天下においてエアコンを使用していると、高速道路でも一般道でも水温上昇を回避することが出来ませんでした。
本来冷却効率がもっとも高いはずの高速道路の巡行状態であっても、水温が上昇してしまう原因の解明が、問題解決の糸口です。

Intercooler core is located in front of Radiator. Because of this location, Radiator could not get enough air flow to be cool. Temperature increase to over 130C.
インタークーラーコアの装着位置移動図 そこで、まずラジエター吸気口を全面塞ぐ形で装着されていた(入替り画像参照)水冷インタークーラー用コアの位置を移動させました。
インタークーラーコアへの主な吸気路はフロントナンバープレート開口部からとなりますので、この位置へ装着する場合は、開口が条件となります。

これまでラジエター用吸気をエアクリーナーへ導入する目的で隔壁を開口していましたが、今回は逆になりました。開口部から覗くとインタークーラーのコアが真正面に見えます。
また、下部の開口を塞ぐために装着していたアンダーガードはかなり重量があった(約7kg)ので、代わりに0.5mm厚のアルミプレートを使いました。プレートはラジエター手前で曲げてあります。
吸気はインタークーラーコアに当たるだけで無く、上側の隙間からラジエターにも流入して行きます。

Then, I move location of Intercooler core.
吸気口開口図 ラジエターへの吸気口とエアクリーナーの間を仕切る隔壁の、フロントナンバープレート開口部と一致する位置に、インタークーラーコアの大きさに相当する穴を開口します。
そして製品のインタークーラーコア固定用金具を左右逆向きに装着して隔壁に固定を行います。
右側はホースがあるので、その部分は別途開口します。
ホースのルートや距離はほとんど変わりませんので、ホースバンドを緩めてホースがささる向きを変えるだけで完了します。
フロントエアスポイラーを装着していない場合でも、同様の加工を行って、この場所にインタークーラーコアを装着する方が間違い無く効果的です。

And make hole on shroud.
インタークーラーコア新装着位置 効果は絶大で、今までが嘘のように良く冷えてくれます(と言ってもラジエター吸気については単に以前の状態と同じになっただけですが・・・)。
これまで、吸気条件がもっとも良いはずの高速道路走行においてですら上昇してしまった水温ですが、外気温28℃下の走行で、エアコンON/OFFに関わらず常時86℃、渋滞している時でも89℃を越えることはありませんでした。ほっと一息と言ったところです。水温が安定すれば、油温、ATF温度も安定していたことは言うまでもありません。
さすがに真正面からの吸気は走行していれば風量が十分に確保されますから、効果が大きいですね。

→さらなる冷却効率向上のため、アンダーガードの撤去とアンダーフィンの再装着

It's very fine to be cool radiator and ATF cooler. Temperature is not increased over 89C.

2004年6月18日
エビスサーキット走行 第二回エビスサーキット西コース走行会では、外気温27℃下で、水温、油温、ATF温度共に109℃を越えることは無く、インタークーラーの装着位置移動は大正解でした。
またインタークーラーの冷却にも全く問題は無く、吸気温度も47℃を越えることはありませんでした。

At Circuit running, temperature is 109C max.


2004年6月26日

<LS-1 EDIT>

LS-1 EDIT画面 LS-1 EDIT を使って電動ファン回転開始温度設定を変更しました。
そしてお役御免となったVFCUは撤去しました。

Change electric fan running temperature at 185F and 195F by LS-1 EDIT.
LS-1 EDIT画面 またミッションプログラムについても変更を加えました。
ミッションとトルクコンバーターは未だ純正なので高速高負荷における変更はしていませんが、低速低負荷時の乗り易さと機敏さを追求してみました。
(注意:表示画像の数値は、実際のデータではありません)



<プラグ熱価の変更>

DENSO IT24 プラグ ノーマル用のNGK TR-55より熱価が1番上のTR-6プラグを使用していますが、街乗りなら大丈夫でもサーキット走行には役不足で、1回の走行で新品が駄目になりました。
そこで、さらに熱価が2番上のDENSO IT24(NGK TR-8相当)に交換することにしました。
一般道において、もしかぶってしまうようであれば、1番下げてIT22(TR-7相当)を使用することになります。

TR-6 plug was not enough so that it would be necessary to use TR-8.



2004年8月16日

<強化ミッション&ハイストールトルクコンバーターの装着>

PRO YANK強化A/Tミッション PRO YANKの強化ミッションとハイストールトルクコンバーターを装着しました。
これでようやくミッション破損の恐怖から開放されることが適います。

Installed Pro YANK Transmission and Torque Converter.
強化ドライブシャフトカプラー また、ドライブシャフトカプラーも強化タイプ(左側)に交換しました。
これは、エンジンとミッションを結ぶドライブシャフトの前後に装着されているブッシュの一種で、純正品はウレタンゴム製(右側)になっています。

Also installed strong Drive shaft coupler.
純正ドライブシャフトカプラーの亀裂 装着されていた純正カプラーは、このように亀裂が入ってしまっていたので、交換は適切な処置でした。

Stock coupler got damage.
LS-1 EDIT画面 トルクコンバーターがハイストールタイプとなったため、LS-1 EDIT を使ってミッションプログラムの変更を行いました(注意:表示画像の数値は、実際のデータではありません)。
また、純正ミッションでは強度不足が心配されたので、行わずにいたファームネス値を、全体にやや強く変更してみました。

DENSO IT24プラグ DENSO IT24プラグを装着しました。
何ら問題無く快調で、街乗りでもサーキット走行でも失火することは一度もありませんでした。
また、サーキット走行後も中心電極に損傷は無く、良い具合に焼けていました。
これで、ようやく頻繁なプラグ交換の面倒さから開放されます。

2004年8月26日
サーキット走行 サーキット走行(ツインリンクもてぎ)を行いました。
強化ミッションとハイストールトルクコンバーターは、スーパーチャージャーのハイパワーをしっかりと受け止め、水を得た魚のごとく一般道では感じることが出来ない加速を発揮してくれました。
スーパーチャージャー装着後、サーキット走行はこれで4回目となりますが、今のところは、大きなトラブルも無く順調に稼動してくれています。
但し、動作音が少々大きくなってきたので、何等かの問題が起こっているのかもしれません。

2004年9月18日 トラブル発生 The problem was happened. Bearing for Super Charger Drive shaft was broken.
スーパーチャージャーユニットが外れたエンジン スーパーチャージャーの加給ユニットから異音が出ました。
これまで通りちゃんと加給は行われ、動作に支障は無いのですが、ガーと言う凄まじい音と共に激しい振動が出ています。致命的なダメージになる前にドライブベルトを外して稼動を停止させました。
手でユニットのプーリーを回してみると、スムースに回らず、何か引っ掛かるような感じになっていました。たかだかサーキットの全開走行を4回、距離にしても100km程度の走行で壊れてしまうほどヤワな製品では無いと思っていたのですが・・・。
RM Racing JAPANから購入した製品なので、ユニットを外して送り返せば修理をしてくれるのですが、外している間、一切の稼動が出来なくなってしまいますし、いまさら元の状態に戻すのは、あまりに面倒な作業となりますから、まずはKMクラフトガレージさんでユニットをバラして中の様子を見てもらうことにしました。
解体されたスーパーチャージャーユニット 装着作業をやっていただいたお陰で、あっと言う間にユニットが取れて、一時間程でバラバラになりました。
そして異音と振動の原因は、ドライブシャフトの軸受に使われているベアリングの不良でした。
ベアリングは、我が国屈指のベアリングメーカーで、世界1のシェアを持つNSK(日本精工)社製(NSK GERMAN 5304TNGC3、外径52mm/内径20mm/厚さ22.5mm)だったので、同品が国内手配出来るのではないかと期待していますが、GERMANの文字が示すように、ドイツのNSKで製造されたものだとすれば、国内入手は困難かもしれません。
Webで検索をしたところ、5304の型番を持つ製品を取り扱っているところは1件しか見付かりませんでした。早速問い合わせを行っていますが、これも果たして同等品であるかどうか未だ判りません。
Magnuson社にも問い合わせをしていますが、そもそも修理するならユニット全部を送り返せと言っていた以上、部品を単体で供給してもらえるかどうか怪しいところです。
ヘタをすると勝手にバラしてしまったことで保証外となり、部品供給を拒絶するかもしれません。
異音と振動の原因となったベアリング 装着し、稼動を始めてから僅か3ヶ月余で壊れてしまうような部品では通常無いはずですが、何とこのベアリングが装着されていた部分には、潤滑用のオイルが入っていました。
マニュアルには、オイルの種類や交換サイクルについてはおろか、オイルが入っていることすら一切記載が無かったので、バラした途端にオイルが漏れ出て来た時には、スーパーメカニックM氏と共に、一瞬目が点になりました(笑)。
入っていたオイルは、粘土の低いサラサラしたもので、マニュアルミッション用のオイルに似た感じでした。このオイル、2個の加給ユニットを対抗で回すために着いているギアの潤滑用に使われていますが、エンジン稼動中は高速で常時回転する部分ですから、どう考えても定期的に交換する必要があるものです。
漏れ出たオイルを手で触った感じでも、明らかに劣化が見られました。そこで、ベアリング交換が終わり、組み込みを行う際には、ここにドレン用の穴を新設して、定期的に交換できるように加工していただくことにしました。
オイルを入れるためのボルトはちゃんと着いていましたから、メーカーで出荷直前にオイルを充填するのではないかと思われますが、交換時のことは全く考えられていないようです。
加給器本体 黒色の捻れているものが加給器本体で、長さは25cm位、直径は10cm位です。
こんな小さなもので5psiの加給を行い、5.7Lのエンジンパワーを1.5倍まで引き上げてくれるのですから、驚きです。
重量から推してスチール製のようですが、装着されるハウジングと共に、大変高い精度で加工されていたことに感心して、しばし眺めてしまいました。これはなかなか凄い製品です。
これらのエンペラー、ベアリング、ギア、シャフトの異常は全く無いどころか、磨耗や老化が何一つ無く綺麗な状態でしたから、異音発生の原因となったベアリングは、単体で部品不良だったのかもしれません。
ベアリングは、外径と内径が一致していれば、幅はある程度違っていても装着稼動は可能ですので、適合品の入手が困難であれば、国内で直ぐに入手が可能な6304を流用することも考えています。
再組み込みの際には、ギアオイルドレン穴の設置と共に、使用中に発覚した配線、配管ルート等の問題についても、改善処置を行っていただくことにしました。
ごく短時間しか加給走行が適わない街乗りでは、決して検証することが出来ない問題点を探るには、やはりサーキット走行を行うのが一番ですね。

NSKベアリング ベアリングメーカーであるNSK様より連絡をいただきました。そして、以下のことが判明しました。
@使用されているベアリングは、写真と表記型番を見る限り、複列アンギュラ球タイプであるため、軸荷重は高いものの、常用耐久回転数が7000rpm以下であるため、通常はエンジンプーリー等には使用されず、ハブ部分に使用される。
Aエンジンプーリー等、軸荷重は軽いが、高速回転する部分には、単列アンギュラ球タイプが使用され、常用耐久回転数は20000rpm。
Bベアリングの厚さは、複列アンギュラ球の場合は22.5mmまで設定があるが、単列の場合は16mmまで。
以上です。
これらの判明した事実を見る限り、破損したベアリングは、到底ドライフシャフトの軸受に使用出来るものでは無いことが明らかです。
そこで、単列アンギュラ球タイプの高速回転用ベアリングを取り寄せ、装着することにしました。

このベアリングは、取扱店であれば、どこでも入手可能な一般的な製品で、単価も1個たったの700円程度でした。
加給ユニットを外してアメリカまで送り返し、複列アンギュラ球タイプをまた装着されて帰って来たら、再度同じドラブルに見舞われたかもしれないことを考えると、ぞっとします。そして、何よりも馬鹿げているのは、往復の航空運賃ですね。

2004年10月17日 The Bearing was changed to new one.
KMクラフトガレージさんにて、ベアリング交換作業が完了しました。
壊れたベアリング これが破損したベアリングです。
やはり複列アンギュラ球タイプで、ボールは何とプラスチック製のサポートに装着されていました。
これでは、見た目だけでも到底高回転に耐えられるもので無いことがはっきり判ります。
限界を超えた回転により、プラスチック製サポートが壊れ、ボールが外れて変形し、ボールが接する軸部分の外周は傷だらけになっていました。
もし、このまま回転を継続させていたら、ボールが外に飛び出してシャフトが偏芯回転してしまい、取り返しの付かない状態になっていたかもしれません。
どう低めに見ても7000rpm以上回転する軸受部分に、何故このタイプのベアリングが標準装着されていたのかについては、今後メーカーに対し、問い質して行くつもりです。

This is broken bearing. These Twin ball type bearing is only for Low RPM Shaft(Under 7000rpm).
I could not understand the reason why this bearing was installed here.
The shaft rounds over 20000rpm at least so that the bearing must be Single ball type.
新しいベアリング 新しく交換したベアリングは単列タイプで、常用耐久回転数が20000rpmのものです。
このタイプで厚さが22mmのものは、残念ながら製品として存在しておらず、16mmのみですから、このまま装着するわけには行きません。
そこで、壊れたベアリングのハウジングを切断してカラーとして使いました。
鋼鉄製のハウジングを正確無比に切断するのは、とても大変なことです。
KMクラフトガレージさんでは、この切断を引き受けてくれる工業所を何軒か廻って、ようやく出来るところを見付けていただきました。

I installed Single type bearing. This type can use 20000rpm.
Thickness of this bearing is 16mm so that cut housing of broken bearing and use it as spacer.
ギアオイル マグナッソン社からサプライされる別売りのメインテナンスキット(入替り画像)が来ていましたが、今後継続的に定期的交換を行いたいので、今回は、GM純正のマニュアルミッション用オイルを入れてみました。
オイルは、基本的に二つの噛み合うギアの潤滑用ですから、使用温度や回転数等を考慮しても、全く問題は無いでしょう。
オイルドレンボルト装着 ギア部分のオイルを定期的に交換出来るように、ドレンボルトも装着しました。
オイルの注入口は、ちょうどギアの噛み合う中央部分に位置しているため、ここからバキューム式の交換器を使って吸い出すには、かなり細い柔軟なホースでも、底まで達してくれない可能性があります。

And also make drain bolt to change oil inside of Gear Housing.
I think it's necessary to change oil periodically.
オイルキャッチタンク装着 インテーク内にエンジンオイルが付着していたことを受けて、オイルキャッチタンクを装着しました。
私が用意した市販1リットル容量のものは、大き過ぎて装着出来なかったため、中間を切断してから溶接して半分の大きさにしたKMクラフトガレージ特製です。

Installed Oil Catch Tank.
エンジンビュー 異音と振動の原因であったベアリングを交換した後のエンジン音は、加給器のドライブベルトを外した時、つまり、ほぼ純正状態と大差無く、大変静かになりました。
そして、Borla Stingerマフラーの音が良く聞こえます。加給が始まると起こる排気音の変化もはっきりと認識出来るようになりました。
つまり、加給器そのものは、本来それほど大きな音も振動も発生させることは無く、装着直後から少しずつ増えていった異音と振動の原因は、全てベアリングであったことが明らかになりました。

After changed bearing, noise and vibration are disappeared and I can listen to Borla Stinger Sound very well.
I think Bearing was broken soon after installation.
I recommend to change bearing and change oil inside of gear housing periodically.

2004年10月22日 サーキット走行を行いました。
サーキット走行 第4回エビスサーキット東コース走行会にて、4000〜6400rpmを全域に渡って維持する走行を35周行いましたが、ベアリングは快調で、異音も振動も全く発生しませんでした。
年内にあと数回のサーキット走行を行う予定ですので、それらを全て問題無くクリアすれば、ベアリングに関する懸念は無くなったと言って良いでしょう。
そして今回何よりも嬉しかったことは、ようやく本来のパワーが発揮されたことで、ラップタイムが2秒短縮され、1分8秒台に突入できたことです。

Running at circuit and new bearing worked very well, no problem, no noise and no vibration.

2004年10月31日 ATF温度上昇回避策

@ATFクーラーコアの大型化
ATFクーラーコアの大型化 外気温21℃のエビスサーキット東コース走行会において、水温・油温(105℃)に比べてATF温度の上昇が避けられなかった(115℃)ため、コアを19段から25段に換装しました。
6段増えた分はそのまま下側へ延長され、正面からの通気が効率的に当たるようになっています。
次回の検証は、11月19日の第5回エビスサーキット東コース走行会になります。
この位置と大きさだと、若干ではあるもののラジエターへの通気が阻害されてしまうので、水温管理との兼ね合いが焦点になるかもしれません。
これでもなおATF温度が上昇してしまった場合、並びに水温管理に影響が出てしまった場合は、インタークーラーコア前面に電動ファン装着を考えています。

Change cooler core to 25 steps (6 steps larger) because cooling not enough yet.

Aエアダクトの装着
エアダクトの装着 フロントエアインレットからの吸気を、より効率的にATFクーラーコアに導入するため、エアダクト(10mm径)を装着しました。
左と中央2本のダクト背部にATFクーラーコアが有ります。右の1本はオマケです(笑)。

PUSHタイプの8インチ電動ファンであれば、インタークーラーコアの前面に装着出来そうだったのですが、重量及び消費電力の増加となりますから、まずはこれで効果を試してみることにしました。

2004年10月31日 水温上昇回避策

アンダーフィンの再装着
アンダーフィン装着 また、ATFクーラーコアを大型化したことで水温管理の問題が発覚する可能性に対処するため、これまでフロントからだけに頼っていたラジエターへの吸気を、フロントスポイラーの下側からも行えるように、純正のアンダーフィンを加工して装着しました。
勿論、吸入口が必要ですから、アンダーガードは撤去しましたが、もしかしたら、短くしたものを装着しておいた方が良いのかもしれません。
実はこれ、単に純正状態と同じになっただけです・・・。但し、純正はここまで位置が下ではありませんが。

正面から見ると、フロントスポイラーより5cmほどフィンが下に飛び出て(入替り画像)、下側からの吸気をラジエターへ導入してくれます。

これが実に大きな効果を発揮してくれました。何故、今まで装着せずに撤去していたか記憶にありませんが、おそらく最初に水冷インタークーラーコアをラジエター吸気口に装着した時に邪魔になって撤去してしまったのではないかと思います。もっと早く気が付いていれば、いらぬ手間がかからずに済みました・・・。

2004年11月6日 電動ファンの装着
電動ファンの装着 一旦は撤去した水冷インタークーラーコアの電動ファンを再装着しました・・・(笑)。
ドラッグもそうですが、比較的低速で高負荷となるジムカーナーにおいても有効だと思ったからです。
装着場所が前面となるので、PULLタイプのファン部分の装着方向を表裏反対にして、プラスとマイナスを逆に接続し、PUSHタイプに換えたものを装着しました。
この位置であれば、ちょうど背部ATFクーラーコアがありますので、一挙両得です。
動作を開始すると、ATFクーラーコアの背部まで、しっかりと風が入って来ました。いい感じです。
あくまでも停止及び低速走行中のアシスト効果ですから、電力消費と重量の増加を抑える意味で、取り合えずは1台です。電源はリレーを使用して、動作開始信号を右側ラジエター用電動ファンから、稼動電源はバッテリーから取得しました。

エアダクトは、そのまま残してあります(入替り画像)。

2004年11月23日 ATF温度上昇回避策

Bアンダープレートの装着
フロントエアスポイラーからの吸気を全てATFクーラーコアへ導入させるためのアンダープレートの装着を行いました。
プレートは、ATFクーラーコアが装着されている側にだけ装着され、フロントエアスポイラーの右半分からの吸気が導入されるようにしました。

また、吸気ダクトの位置を上方に移動(入替り画像)させました。
Cフロントエアインレットのフィルター撤去
フィルターを撤去したフロントエアインレット 雨水浸入防止用として吸気口に装着していたフィルターも、吸気効率を低下させるので、撤去しました。
ナンバープレートを装着していても、ダクトは丸見え(入替り画像)になります。

この二つの処理は、大きな効果がありました。
外気温18℃下の公道走行テストしかしていませんが、ATFの温度は79℃のまま変化しません。これまで、外気温がもっと低い状態でも、高速道路を走行していると、水温87℃、油温80℃であったも、ATF温度は84℃辺りまで上昇することがありましたから、冷却効果がかなり上がってくれたと思われます。また、街中になると電動ファンが活躍してくれており、直ぐに77℃まで低下してくれます。
サーモスタットが装着されていますから、勿論これ以下にはならず、オーバークールにはなりません。

2004年12月8日 サーキット走行による検証
第8回那須モータースポーツランド走行会を開催しました。
この時節にしては日中の外気温が高くなり、14℃に達しました。
走行中の大半が1速2速となり、さらに絶対速度が低いため温度管理に厳しいショートコースの那須ですが、水温・油温が105℃、107℃であった際のATF温度は103℃と、初めて下回ることが出来ました。
そして負荷を軽減すると、みるみる温度が下がり、クーリング走行を一周するだけで95℃まで低下してくれます。さらにピットに戻ってからも、電動ファンの効果により3分程度で90℃まで下がりました。
スーパーチャージャーと強化ミッション&ハイストールトルクコンバーターを装着して以来、ATF温度管理には随分と悩まされ、ATFクーラーへの対策をあれこれと講じてきましたが、これでようやく一段落と言ったところです。

←画像をクリックすると動画が見れます(1MB/動画を見るにはQuickTimeが必要です)
Quick Time 無償ダウンロードはこちらから。
こちらは、ホームストレートを走り抜ける動画です。スーパーチャージャーの音が良く分かります。

←画像をクリックすると動画が見れます(0.6MB)

2004年12月19日 サーキット走行による検証
MyC5ホームストレート 12月17日、エビスサーキット東コース走行会を開催しました。
今回の問題は、なんと油温でした。水温とATF温度にばかり気を取られて気遣わなかったのですが、今回両者が順当だったため、油温上昇が目立つようになりました。
水温97℃、ATF温度103℃にもかかわらず、油温は115℃に達してしまいました。そして、そのまま走行を継続させると、水温とATF温度は1〜2℃程度しか上がらないのに、油温は120℃になってしまいました。
油温が120℃に達した時、既に体力も限界に達していましたから、ちょうど良いのかもしれませんが、これでは夏季を乗り切ることが出来ませんから、何等かの対策を施す必要があります。

←画像をクリックすると動画が見れます。

2005年4月24日 油温上昇対策

@排熱効率アップ
 
オイルクーラー用熱排出ダクト そこで、まずは排出口拡大策を行いました。
サイドガードモールを取り外したら、鋸を使ってザクザクと切り裂いて行きます。
ドア部分へ通じる開口部手間ギリギリまで空けたところ、あまりに大きな開口になってしまった(入替り画像)ので、ゴミを入れられてしまわないように、既製品のエアダクトを被せました。

Make side air duct wider.
また、ボンネット上に新たに熱排出用ダクトを2個設置しました。

Install air ducts on hood.
Aクーラーコアの容量拡大
ATFクーラーの冷却能力向上対策を行った際、19段のコアを25段に大型化したことが効果を発揮しましたから、同様にオイルクーラーコアも、現在のフルワイド25段から34段に交換することにしました。
実は、クーラーコアは当初34段でしたが、モカールのサーモスタットを装着したことで電動ファンの装着スペースが無くなってしまい、撤去せざるを得ませんでした。その結果、自然吸気にのみ頼ることになりましたが、コアの幅が大き過ぎて吸気性が低下してしまったため、あえて幅が小さい25段に交換していました。
しかし、現在では、小型化したRM Racing JAPAN製サーモスタットのお陰で電動ファンの装着が可能となっているので、34段を装着しても問題が無い状況になっています。

Change oil cooler core from 25 to 34 cores.
Bエンジンオイルのグレードアップ
WAKO'S 4CRエンジンオイル 油温が上昇しても十分な性能を発揮し続けることが適う、高性能エンジンオイルの使用も必須です。
これまで、Mobil1のRFを使っていましたが、WAKO'Sの4CR(10W60)を使用することにしました。
これは、高度にチューニングされた高負荷エンジン用に開発されたものですが、競技専用ばかりでなく、一般道走行も視野に入れられた製品です。
Mobil1よりも2割ほど高価になりますが、油温上昇時にエンジンをしっかり保護してくれるのであれば、安いものです。

Use WAKO'S Racing Motor Oil.

2005年8月7日
中間プーリーとオルタネーターの間でエンジンベルトが大きく揺れているのを抑制するため、純正エアコン用テンショナーを装着しました。
通常の稼動ではテンショナーが無くても問題はありませんが、高回転を連続して使用するサーキット走行においては、過去、2回に渡ってベルトが外れたことがありましたので、テンショナーの増設が効果を発揮することと思います。

Install tensioner to stop vibration of belt.

2005年8月28日 水温管理対策@
夏季のサーキット走行を行うと、どうしても水温管理問題に悩まされます。
そこで問題を少しでも解消させるため、ラジエターをDeWitts製に交換しました。
見た目だけでBeCool製との差異を判断することがほとんど出来ませんが、結果的には、DeWitts製の方が良く冷えるようになりました。

Change radiator from Be Cool to De Witts.
さらにウォーターポンプとサーモスタットをエバンス製ハイフロータイプに交換しました。

Install Evance high flow water pump and thermostat.
またラジエターへの吸気路を半分塞ぎ、さらに膨大な熱源となっているATFクーラーコアを撤去し、新たにコアを25段から19段へ小型化して2段掛けしたものに交換しました。
小型化しても2段掛けとなりますから、冷却熱量は約1.3倍に向上します。
これにより、ラジエターへの吸気路が全面に拡大すると共に、ATFクーラーコアからの排出熱がラジエターへ直接吸引されることが抑制されました。

Change ATF cooler cores from one 25 cores to two 19 cores.
ATFクーラーコアの冷却は、フロントエアインレットから水冷インタークーラーを通過する通気となりますが、電動ファンを2基装着して強制空冷も行っています。
電動ファンからの排出熱は、ラジエター下部を通り抜けて外気へ放散されるように排出用ダクトを設置し、フロントスポイラーからの吸気はATFクーラーコアからの排出熱の影響を受けずにラジエターへ導入されるように、こちらもダクトを設置しました。

Install hose ducts for air flow into radiator from front spoiler and hot air flow out from ATF cooler electric fans.

2005年9月19日 水温管理対策A
新しいラジエターを装着しました。
今回は4層銅製で、ワンオフ製作をしたものです。
アルミ製に比べて少々重くなりますが、効果は抜群でした。これまでのどの製品よりも良く冷えてくれました。

Install 4 Rows Brass radiator.

2005年10月9日
ボンネットにラジエターへ直接通気を行うためのエアダクトを新設しました。
一般道走行中は電動ファンがフル回転稼動することが無くなってしまったほど大きな効果を得られました。

Install air intakes on hood to get Fresh Air to radiator directly.
また、ラジエターへの通気に障害となるエアコン用コンデンサーのフィンを間抜きしました。
時間不足で未だ完成状態ではありませんが、これだけでもかなりの効果がありました。

Make holes on Condenser for Air Conditioner.
オイルクーラー用電動ファンをより強力な風量のものに交換しました。
これにより、サーキット走行において油温を5℃程度下げることが適っています。

Change stronger electric fan for oil cooler core.

2005年10月23日
ボンネットからの直接通気を背部へ効率的に抜くため、電動ファンのシュラウドに開口を行いました。
開口部とファンの間には隙間を埋めるウレタンフォーム材を装着しています。

Make holes on electric fan shroud to pass through air flow from new air intakes on hood.
水冷インタークーラーコアとATFクーラーコアの装着位置を下げました。
これにより上部に隙間が出来ましたから、ここからラジエターへ直接通気を導入することが適います。
ラジエターへ導入されていたフロントスポイラーからの間接通気は完全に遮断されてしまいますが、この程度の隙間でも直接通気ですから、これまでよりは遥かに効果的な冷却が適います。
そして、サーキット走行においてクールダウンの時間が極端に短くなりましたから効果有りです。

Change location of Intercooler and ATF cooler cores lower position to get air flow to radiator directly.

2005年10月30日
少しでも大量の吸気をラジエターに導入させるため、フロントナンバープレート開口部の中に整流板を装着しました。衝撃吸収材もさらに削って吸入路を広げています。

これで吸気の70%程度がラジエターへ導入されるようになりますが、その代わりに水冷インタークーラーコア(ATFクーラーコア)への流入量が低下することになります。
しかし、インタークーラーとATFクーラーはフロントスポイラーからの直接吸気が得られていますし、これまで最も高い冷却能力を発揮してくれていますから、ここは譲り合いです(笑)。

→装着図(Chart)

Install air flow plates inside of front air inlet to get more air to radiator.
下部にも直接通気が得られるようになったので、電動ファンシュラウドに追加開口を行いました。
そして、ATFクーラーコアに装着してある電動ファンを8インチから6インチに交換し、背部に隔壁を装着しました。
これは、電動ファンがラジエターへの吸気路にハミ出てしまっているのを回避するためと、排出熱がラジエターへ吸引されてしまわないようにするための対策です。

サーキット走行時、ATF温度は100℃以上に達しますから、クーラーコアからの排出熱もかなりの温度となります。これがラジエターへ吸引されてしまうのを完全に遮断することは効果があるだろうと考えました。

Change electric fans for ATF Cooler core from 8inch to 6inch, and install wall between ATF cooler core and radiator to avoid hot air going to radiator.
今回使用した電動ファンはSPAL製の6インチで風量330CFMとのことですから、使用していた風量700CFMの8インチに比べて冷却能力の低下が起ってしまうことを予想していたのですが、実際のところ8インチ以上ではないかと感じられた強力な風量に少々驚きました。これなら問題は無いと思われます。

New 6inch fans are made by SPAL and it's very strong almost the same as 8inch.

2005年12月3日
ニューアイドラープーリー&テンショナー 新しいテンショナーを装着しました。
プーリーは、ベルトが左右にぶれないように両サイドにガイドがある鍋屋バイテック社FHPシリーズのVFF-6030Aにしました。
また、アイドラープーリーとして機能させますから、支柱もスプリング式のテンショナーでは無く、振動を吸収する能力が高い専用の非線形ばね特性をもつナイトハルトゴムばねを使ったタイプにしました。

2005年12月30日
ニューアイドラープーリー アイドラープーリーのテンショナーを外しました。
テンショナーそのものは大変良く機能してくれているのですが、エンジンルーム内の熱でスプリング代わりに使用されているゴムバネの弾力が大きく低下してしまい、プーリーのサポート位置にずれが生じてベルトの縁にダメージを与えてしまうことが発覚したからです。
そこで、今度はテンショナーを使わずにエッジの無いフラットプーリー(VFL-5031)を装着しました。
テンションはほとんど掛かっておらず、わずかにベルトに触れている程度です。
正確な位置合わせが少々大変でしたが、これなら熱でプーリーのサポート位置が変化してしまうことはありません。
もう少し手前側に装着したかったのですが、今の構造では物理的に無理でした。
しかし、これでも有ると無いとでは大違いで、ベルトのブレを抑制する効果が十分得られており、問題は無いだろうと思われます。

2006年3月5日
純正シュラウドに装着したSPAL製電動ファン Bremboと共に著名なイタリアのSPAL社12inch電動ファンをラジエター用に装着してみました。
きっかけは、DeWitts社のカタログに掲載されていた純正シュラウドにSPAL製電動ファンを装着した製品(SP-015)で、同社の説明によれば、純正よりも強力なので交換することによって冷却能力の向上が望めるとのことです。
私の場合、直接吸気の排出用開口でシュラウドが穴だらけになってしますから、少しでも強力な電動ファンを装着すれば、夏季の渋滞下におけるエアコンの効き悪化を防止するために役に立つのではないかと思ったからです。
そして効果があれば、サーキット走行直後のクールダウンや低速走行時の冷却効果増大にも大いに役立ちます。
穴だらけのシュラウドは役にたっていませんから電動ファンをラジエターへ直接マウントしても良かったのですが、脱着作業が面倒になるのでシュラウドを使うことにしました。
DeWitts社で販売されているものは純正のシュラウドに2基のファンを装着済ですが、私の場合は純正シュラウドとファンを別々に手配して自分で製作しました。
純正シュラウドの電動ファン部分を全て切り取り、ポッカリ空いた穴にSPAL製ファンを入れて固定すれば完了です。
実際に稼働させてみると純正よりも明らかに強力で、これなら冷却効果向上に大いに貢献してもらえるものと思います。
SPAL電動ファンオイルクーラー装着 そして、SPAL製9インチファンをエンジンオイルクーラーに装着しました。
これまで装着していたものよりも4cmほど厚さが増したので、オイルフィルターブロックの取付位置を後方に移動させています。
10インチの風量が1070CFMであるのに対して9インチは740CFMですから、できれば10インチを装着したかったのですが、残念ながらスペース面で無理でした。
それでも風量表示値からは想像できないほど強力で、バッテリー直結による動作テストにおいては排出口に顔を近付けると目を開けていられないほどの風が出て来ました。
モーターは10インチも9インチも同じものが使用されており、ブレードの直径が違うだけなので、冷却する面積がカバーできていれば、絶対風量に数値ほどの差異は無いのかもしれません。

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