<Be Cool製総アルミ2層コアラジエターの装着> Installation of Be Cool's Radiator

2005年8月16日更新(De Witts製に交換) / 2005年8月28日更新(ATFクーラーコア移動)/ 2005年9月19日更新(銅製4層コア特注品に交換)
2005年12月23日更新(RonDavis製に交換) / 2006年2月19日更新(SPAL製電動ファンに交換) / 2006年7月16日更新 / 2006年9月10日更新
 
2006年10月9日更新 / 2010年8月9日更新

[効果:絶対冷却能力は増大するものの、コアの容量が増大する分、発熱量も大きくなるため、通気性と排熱性を高めないと十分な能力が発揮出来ない場合が有るので、単に交換するだけでは効果は得られない場合が多い]

クーラントの冷却能力を向上させるため、総アルミ製2層コアのラジエターを装着しました。
メーカーの表示では、冷却能力で約40%の向上が望めるそうです。
作業によりクーラントが排出されてしまうので、新しいクーラントを用意しておく必要があります。全容量は、約12リットルです。

Install "Be Cool" Radiator. New Coolant(about 12 litters required). I recommend to move Condenser for air conditioner to front.

【注意】
本品は99年モデルに装着したものですので、97〜98年及び2000年以降 と詳細で違う場合があります。


<純正ラジエターの取外し> Remove Radiator
作業は必ず水温が冷えている時に行うこと。 Work only coolant is cool.
エアフィルター、MAF、エアフローダクトを外します。スロットルボディは外す必要ありません。
作業詳細は、こちらを参照

Remove Air Filter, MAF and Air Flow Duct.
電動ファン取外しの際に邪魔になるので、フロントスウェイバーのインシュレータークランプを外して、バーを後側へずらしておきます。

Remove insulator cramp of front sway bar to get enough space to remove electric fan.
左右2個のボルト(10mm)を外し、ラジエターカバーを外します。

Remove Fan shroud.
スロットルボディはガムテープ等で塞ぎます。

Close Throttle body inlet by taping.
電動ファンのコネクター(どちら側用であるかをマーキングしておくこと)を抜き、上に持ち上げて左右のフックから外したら、下側へ抜き出します。作業中にABSユニットと電動ファン接続ケーブルがまとめてある通線類を引っ掛けてダメージを与えないように注意。

Disconnect connectors to Electric Fan and remove to down side direction.
エアコン用コンデンサーを上に持ち上げてフックから外し、ラジエターと分離します。
エアコン用コンデンサーの配管及び本体を取り外す必要はありませんが、ガスのラインにダメージや負荷を与えないように注意が必要です。

Remove Condenser for Air Conditioner(Just Remove to up side, not necessary to disconnect hose).
ラジエターの下側(右)のホースを外し、クーラントを排出します。
また、上側のスロットルボディバイパスクーラントホース、ヒーターホースも外し、クーラントを排出します。

Remove Hoses from Radiator.
左側上のホースを外します。

右側の上下に接続されているATフルードクーラーパイプを外します。
ATフルードが漏れ出てくるので、外したらパイプ側に直ぐカバーをします。

Remove ATF cooler lines.

<ラジエターの装着> Installation

純正のラジエターを上に抜き出したら、新しいラジエターを装着します。
A/Tフルードクーラーホースを固定します。フィッティングの内部が朝顔型をしていてワッシャーが使用されていない場合の締付トルクは、40Nm。ワッシャーを使用しているタイプなら14Nm
ラジエターから外したホース類を全て接続し、ホースクランパーで固定します。

Install New Radiator and connect ATF Cooler Lines tighten 16Nm.
エアコン用コンデンサーをラジエター前に装着します。
コンデンサー取付位置移動

Install Condenser.→Move Condenser position
99年モデルでは電動ファンはただラジエターにフックで引っ掛かっているだけですが、Be Coolラジエターはボルト(6mm)で固定するようになっています。そのため、電動ファンにはボルト用の穴を左右空ける必要があります。
【注意:使用するM6ボルト長は、必ず15mm以下のものを使用すること。それ以上長いものを使用するとラジエター側に貫通してしまいます。】

It is necessary to drill holes both side to screw 6mm bolt to install Electric Fan on Radiator.
(Note : Use under 15mm length bolts only.)
電動ファンを下側から入れて装着して固定し、電源コネクターを接続します。

Install Electric Fan from down side and connect electric lines.
エアコン用コンデンサーをラジエターのフックに引っ掛けて固定します。
厚みの増したラジエターとエアコン用コンデンサーとの隙間が不足するので、2cmほど前に移動させることを薦めます。→エアコン用コンデンサー位置移動

Install Condenser.→It's better to move Condenser to front to get more space.

フロントスウェイバーを元の位置に戻してインシュレータークランプのボルトを締めます。締付トルクは54Nm

Install insulator cramp tighten 54Nm.
ファンカバーを固定します。

Install Fan shroud.
スロットルボディを塞いでいたテープを剥がし、外したエアインテーク系を装着して完了。

Remove taping from Throttle body and install Air Filter, MAF and Air Flow Duct.

<クーラントの交換> Change Coolant

今回使用した新しいクーラントは、水で薄めたり(最大混合許容10%以下:約1.1リットル)、他のクーラントとの混合をしないタイプなので、フラッシングを行いました。
一般的にクーラントの機能は冬季の凍結防止用であり、冷却能力だけを見ると、実は水道水100%の方が効果が高いです。また熱と圧力で発生する気泡が冷却水の機器への接触面積を低下させてしまうので、その辺りを考慮してつくられた製品とのことです。

This is Super Thermo LLC.
まず補充用リザーバータンクに水道水を満たします。キャップは開けたままでOKです。
次に、ラジエター右下のドレンコックを空けてクーラントを排出します。
自然排出が完了したら、エンジンを始動します。
排出にクーラント成分が無くなり水道水だけになるまでリザーバータンクに水道水を補充して行きます。
排出されるものが水道水だけになったら補充を止め、一旦エンジンを停止します。
自然排出が完了したら、再度エンジンを始動し、残存している水道水を排出させます。リザーバータンクが空になった以降の排出作業中は、エンジンの過熱に注意すること。
ドレンコックを締めて、リザーバータンクから新しいクーラントを入れます。
エンジンを始動し、クーラントが不足してきたら補充して行きます。
クーラントが減らなくなったら終了。約11リットル程度が入ります。
その後、リザーバータンクのキャップを開けたままエンジンを稼動させてエア抜きを行います。

Drain all LLC inside of Radiator and full clean water into reservoir tank.
Start Engine and drain until only water flow out.
Stop Engine and drain water.
Full New LLC into reservoir tank and start engine. Add LLC into reservoir tank until stop to decrease LLC.

各ホース接続部分やATフルードの漏れが無いことを確認します。
また、電動ファン等の配線類がエンジンの回転部分に接していないことを確認します。

Check no water leak around radiator and hoses.
Check wires around electric fan not contact to engine body and fan.


<使用レポート>

純正ラジエターと完全な互換性を持っており、交換作業は順調に進めることができました。
一般道路による走行ではっきりと効果を表したのは、夏季炎天下における渋滞時です。外気温が35℃を越え、エアコンがフルに稼動していると、いくらローテンプサーモスタットを装着していても直ぐに100℃以上になってしまっていたのですが、90℃を越えることは一切無くなくなりました。またエアコンも強力に効き続けてくれました。
ローテンプサーモは水温が上昇するまでの単なる時間稼ぎでしか無いので、一旦上昇してしまった後は全てラジエターの能力次第と言うことですね。
最終的には、過酷な条件下でテストをしない限り本来の能力は判らないので、本レポートはサーキット走行テスト終了後に改めて行います。

Function very super!! Temperature of Water never increase up to 90℃. I will test by Drag Racing soon.


外気温が32℃の炎天下、那須モータースポーツランドサーキットでの走行では、最高で109℃止まりであったことから、LLC共々効果有りと言って良いでしょう。但し、ATFの冷却能力については、思ったよりも発揮されず、最高で115℃に達してしまったので、ATFクーラーの装着が必然です。


2005年8月16日
夏季を迎えると、どうも水温管理状態が思わしくありません。
当初はスーパーチャージャー装着による大幅な出力アップが主な要因であると思っていたのですが、それにしても全く冷えません。
そこで、コルベット用ラジエターの専門メーカーであるDeWitts製に交換してみました。

Change to De Witts. I think it's better.
驚くほどの改善ではないものの、明らかにこちらの方が良く冷えてくれました。
ラジエター以外はこれまでと全く同じ状態で、5〜10℃の改善がありました。
どこがどう違うのか見た目だけで判断は出来難いのですが、DeWitts製はBeCool製よりもコアの幅が小さく、段数も4段多くなっていました。さらに左右のタンクも若干小さく、微妙な曲線を描く形状になっているのですが、これが何らかの優位性をもたらしているようです。
C5のラジエターは後側に傾斜して設置されているため、フィンに対して正面方向からの通気が全く当りません。そのため、いくらコアの密度を上げても、期待するほどの放熱効果を得ることが出来ないようです。

但し、Be Coolの名誉のために付け加えておきますが、ラジエターそのものは大変優れた製品です。間接吸気しか出来ないC5の特殊な事情がDe Wittsとの差異を生んでいるものと考えます。効率的な吸気導入が行われれば、Be Coolも十分な性能を発揮してくれるでしょう。
ラジエター前にはATFクーラーコアが設置してありますが、これも水温管理にとって良くない環境ですので、方法論を検討中です。

It's required to change location of ATF Cooler Core.
ウォーターポンプをエバンス製ハイフロータイプに交換しました。
サーモスタットも専用品です。
こちらは大きな効果があり、BeCool製ラジエターでも5℃の低下が得られ、さらにサーキット走行後のクールダウン時間の短縮が適っています。
DeWitts製ラジエターとの併用で、10〜15℃の改善が得られましたが、これでようやくノーマルエンジン+ノーマルラジエターの状態に戻ったといった感じです。

Also installed Evance Hi Flow Water Pump with Hi Flow thermostat.

2005年8月28日
吸気路を半分塞ぐ形で設置され、さらに膨大な熱源となるATFクーラーコアを撤去し、新たに19段小型タイプを2段掛けしたものを、水冷インタークーラーコア背部に設置しました。
これにより、ラジエターへの吸入路が全面に拡大出来ました。

背部にはプルタイプの電動ファン2基を設置し、回転開始はコアに装着された専用センサーを持つ独立したコントローラーにより制御されるので、不要な稼動は無くなります。
また、ATFクーラーコアの排出熱がラジエター吸気への混入することを抑制するため、ダクトを設置すると共に、ラジエター吸気についてもフロントスポイラーからの吸気を直接導入させるダクトを設置しました。
C5の場合、ラジエターが後方に傾いて設置されていますから、どうやっても正面から背部へストレートに抜ける通気路を確保することが適いませんし、背部全面にシュラウドがありますので、直接通気を当てるよりも可能な限り冷たい空気を供給して、電動ファンによる冷却効果を高めることが良策となります。


2005年9月19日
De Witts製は、Be Cool製に比べれば実用的で良く冷えるラジエターでしたが、やはりスーパーチャージャー全開のハイパワーで発生する膨大な熱に対応出来る水準には有りませんでした。
そこで、装着して一ヶ月足らずでしたが、De Witts製ラジエターを撤去し、新しくワンオフ製作した銅製4層コアのラジエターを装着しました。
これは、アレックスレーシングデザインさんにオーダーをして製作していただいたものですが、現在考えられる最大の冷却効率を誇る製品です。
アルミ製に比べると倍程度重くなりますが、その性能は確かなものがありました。

Change Radiator to 4 Rows Brass.
そして、ボンネット上には、ラジエターへの直接吸気導入を実現させるエアスクープを新設しました。
スクープからの吸気がエンジンルーム内に散乱してしまわないように隔壁も設置しました。
また、異物の吸入防止用にメッシュネットも設置してあります。

これにより、電動ファンにのみ頼る間接通気だけでは無く、直接通気による冷却も行われるようになりましたが、背部に電動ファンのシュラウドがあるため吸気が抜けてくれませんから、後日、新しい形状のシュラウドを装着する予定です。

And install 4 air intakes on Hood to get Fresh Air to Radiator directly.
加給全開の連続となるサーキット走行においては、3周もすると水温は110℃を越え、6周目には120℃に達してしまうのが常でした。
今回は、外気温こそ20℃程度しかありませんでしたが、5周目でも水温は110℃で、そのままクーリング走行を行うと1周で92℃まで下がり、さらに5周しても112℃でした。
これは、外気温が7℃しかない昨年12月の走行時とほぼ同じ水準ですから、冷却能力が大幅に向上したと言って良いと思います。
これだけ冷えてくれれば、エンジンがノーマルなら、30周しても90℃以上になることは無いでしょう。

By Drag Race, new Radiator and Air Intake were very effective.

2005年10月23日
ボンネットに設置したエアダクトからの直接通気を背部に抜くため、シュラウドに開口を行った電動ファンを装着しました。
開口とファンとの間はウレタンフォーム材で塞いであります。

Make holes on Shroud of Electric Fan.
フロントナンバープレート開口部からの吸気を独占していた水冷インタークーラーコアとATFクーラーコアの装着位置を下げて、上部に出来た隙間からラジエターへ直接通気が入るようにしました。
また、衝撃吸収材をフレームと同じ位置まで削って吸気面積を広げました。

Get down location of Intercooler and ATF cooler cores to get Direct Fresh Air to radiator.
フロントスポイラーからの間接通気は全て遮断されることになりますが、直接通気の効果的な冷却能力に勝るものはありませんから、問題は無いと考えます。

残された課題は、いかに排出熱を効率的に抜くかです。
現段階では、ボンネット上に熱排出用ダクトを追加設置することにしています。

Air Flow to Intercooler and ATF cooler come from Front Spoiler.

2005年10月30日
少しでも大量の吸気をラジエターに導入させるため、フロントナンバープレート開口部の中に整流板を装着しました。衝撃吸収材もさらに削って吸入路を広げています。

これで吸気の70%程度がラジエターへ導入されるようになりますが、その代わりに水冷インタークーラーコア(ATFクーラーコア)への流入量が低下することになります。
しかし、インタークーラーとATFクーラーはフロントスポイラーからの直接吸気が得られていますし、これまで最も高い冷却能力を発揮してくれていますから、ここは譲り合いです(笑)。

→装着図

Install air flow plates inside of Front Air Intake.
Almost 70% air flow goes to Radiator.

2005年12月3日
電動ファンのシュラウド開口を追加しました。
これは、下部も直接通気が行われるようになったためです。
夏季の停止中の冷却能力に問題が起る可能性はありますが、それについては考えないことにしています(笑)。

2005年12月23日
De Witts製と比べて、どの程度性能面で優位であるかを検証する依頼があったため、銅製4層コアのラジエターを一旦撤去して、Ron Davis(ロンディビス)レーシングラジエターを装着しました。
銅製はDeWitts製よりも明らかに性能が上でしたから、Ron Davisが銅製と同じ程度の能力を発揮してくれれば、De Witts製よりも優れていると言うことになります。
Ron Davis製は、通気性と放熱性を向上させるためにコアのフィンに細かいスリット(,マルチルーバーフィン)が有ります。
アメリカのフォーラムでDe Witts製とRon Davis製のどちらが優れているかについて論議されていましたが、優劣がついていませんでした。
しかし、通気性を向上させた場合には、Ron Davisの方に優位性が出て来るかもしれません。
既に外気温が10℃以下となる冬季になっていますから、はっきりとした検証は適っていませんが、高速道路の走行においては水温が下がり過ぎてサーモスタットが閉じてしまう状況になっていますから、感覚としてはRon Davisの方がDe Wittsよりも良く冷えてくれるように思います。
最終検証は、もう少し暖かくなってサーキット走行を行ってからとなります。

Install Ron Davis Racing Radiator.

2006年1月29日
ラジエター用吸気ダクトの開口をもう少しだけ広げたかったので、現在装着しているダクトと同じものを途中で切り、2個を連結して幅を大きくしたものをKMクラフトガレージさんに製作していただき、外側に装着しました。
これにより、50mm×60mm×2個所分の開口面積が広がりました。
この時節の街乗りでは判るはずもありませんが、外気の直接導入は冷却効果向上に大きな効果を得られますから、成果が期待できると思っています。

Install wider duct on hood.
フロントナンバープレート開口部に設置してある防護用メッシュネットを新しいものに交換しました。
以前のものよりも線径が細く開口部が大きいものですが、交差する部分が全て溶接されているタイプなので強度面での問題が起りません。重量も半分以下となりました。
僅かながらも吸気抵抗が低減して通気量が増大してくれるのではないかと思います。

Change Mesh Net.

2006年2月19日
純正シュラウドに装着したSPAL製電動ファン Bremboと共に著名なイタリアのSPAL社12inch電動ファンをラジエター用に装着してみました。
きっかけは、DeWitts社のカタログに掲載されていた純正シュラウドにSPAL製電動ファンを装着した製品(SP-015)で、同社の説明によれば、純正よりも強力なので交換することによって冷却能力の向上が望めるとのことです。
直接通気を抜くためにシュラウドが穴だらけになってしますから、少しでも強力な電動ファンを装着すれば、夏季の渋滞下におけるエアコンの効き悪化を防止するために役に立つのではないかと思ったからです。
そして効果があれば、サーキット走行直後のクールダウンや低速走行時の冷却効果増大にも大いに役立ちます。
DeWitts社で販売されているものは純正のシュラウドに2基のファンを装着済ですが、私の場合は純正シュラウドとファンを別々に手配して自分で製作しました。
純正シュラウドの電動ファン部分を全て切り取り、ポッカリ空いた穴にSPAL製ファンを入れて固定すれば完了です。
また、これまで同様に直接吸気の排出用開口を行っています。これだけ穴だらけだとシュラウドの意味を為しませんから、電動ファンをラジエターへ直接マウントしても良かったのですが、脱着作業が面倒になるのでシュラウドを使うことにしました。

Install SPAL 12inch High Performance Electric Fans.
SPAL製と純正の2ショット 純正(写真右側)とSPAL製(左側)の2ショットです。
この状態で通電を行い、風量の比較を行ったところ、SPAL製が純正を凌ぐ強力なファンであることが確認出来ました。
SPAL製電動ファンを装着したシュラウド ファン背部のモーター部分は純正のように出っ張りが無く実質的に薄くなっているので脱着が楽になる上、背部に隙間が確保できています。
だからと言ってモーターが小さいわけではありません。SPALのファンは中心部が内側にくり抜いてある構造になっているため、モーターの3分の1程度がファン側に食い込む形になっているお陰です。
つまり、モーターは純正よりも口径が大きく、ほぼ同じ高さと言うことになりますから、より強力であることは間違いありません。

SPAL fans works very well stronger than Factory's.
ヒューズボックス モーターが強力になった分、消費電力も大きくなり、一基当りの最大消費電流が20Aになりますから、突入電流を考えて電動ファン用のMAXIヒューズ(46、49)を30Aから40Aに交換しました。
De Wittsのカタログにもヒューズ交換を行うよう表記されていました。
配線は十分耐えられる太さものが使われていますから交換はしなくても大丈夫です。
ファンの電源接続は、SPAL製に装着されているコネクターから中のターミナルだけを抜き出せば、そのまま純正のコネクターに差し込むことが出来ます。
勿論、絶縁と脱落防止対策は十分に行う必要があるのは言うまでもありません。

It's required to change MAXI Fuse(No.46, 49) from 30A to 40A. under hood.
電動ファン強制回転用リレー&スイッチ 作業のついでに電動ファンが何らかの理由で動作しなくなってしまった場合の非常対策用として、バッテリーと電動ファンを直結する回路をつくりました。→ 回路図(PDF)
2回路のリレーを使い、リレーがOFFの時は純正状態になっていますが、リレーがONになると回路から切り離されてバッテリー直結となり、2基共にフル回転をします。
C5の電動ファンは2段階制御になっています。スロー回転の時は2基のファンが直列接続になって、それぞれが半分の電圧で回転し、フル回転の時は並列接続になります。
右側はプラス側だけをON/OFFすれば良いのですが、左側はプラスとマイナスを両方共にON/OFFしなければなりませんから、1接点2回路リレーの場合は3個必要になります。
3接点2回路であれば1個で済みますが、今回は手持ちで余っていたものを利用しました。
何故このようなものをわざわざ設置したかと言うと、実は以前、夏真っ盛りに電動ファンコントロール用リレーの不良でファンが回転しなくなってしまい、かなり痛い目に合った経験があったからです。いくらLS-1 EDITで電動ファンの回転開始温度設定をしても、肝心の制御系が動作しなくなってしまえば何の意味も為しません。
本トラブル発覚時に制御用リレーを交換して修復された以降、現在まで何ら動作不良は起きていませんので、まず使用することは無いと思いますが、転ばぬ先の杖と言ったところです。
あくまでも非常用ですから、スイッチはボンネット内のヒューズボックス横に設置しました。
SPAL製12inch電動ファン 以前、風量表示がSPAL製と同じ1630CFMの Perma-Cool製12inch電動ファンを使ったことがあります(日誌には未発表です)。
これはファンのブレードが薄くて小さく数が多いタイプで、消費電流も純正より少ないものでした。
無負荷のベンチテストでは、軽量薄型にもかかわらず結構な風量があって行けそうな感じでしたが、実装した段階で純正よりも風量が弱く結果的に駄目でした。

SPAL製は、ブレード数が純正より1枚少ない5枚であるものの、角度が純正より強く付けられた大きなブレードが着いており、モーターも消費電力が大きい分強力で高回転ですから、性能が上回っていることは容易に判断できます。
そして、実際に装着した段階での排出風も純正より明らかに強力でしたから、かなり期待が出来そうです。
こちらは電動ファンが正しく動作しているかを確認するためのLEDライトです。
電動ファン稼動用の電圧がスロー回転時でもフル回転時でも正しく来ていれば点灯します。
上から2灯がラジエター用電動ファン、オイルクーラー用、ATFクーラー用、フュールポンプコントローラー用プレッシャーセンサーの動作確認用になっています。

2006年7月3日
いよいよ夏の盛りを迎える季節となりましたが、ワイド化されたボンネット上のエアインテークは効果を発揮してくれており、走行をしていれば外気温が30℃であっても水温は87℃で安定しています。
また、SPAL製電動ファンも強力で、シュラウドの3分の1ほどに通気穴が空いているにもかかわらず、渋滞下で水温が90℃を超えてハイスピード回転が始まると87℃まで下がってスロー回転に戻ってくれます。
純正電動ファンの時は、ハイスピード回転を始めてもそのまま回り続け、89℃を維持させるのが精一杯でした。
この電動ファンは強力な分だけ消費電力が増大(+10A)していますから、他の電装品の使用状況にもよりますが、オルタネーターを高容量化することが望ましいと思います。

2006年7月16日
外気温が32℃に達する猛暑の下、渋滞で長時間停車しているとエアコンの効きが悪化して水温が95℃まで上がりました。
エアコンを内気循環にすれば効きの悪化も抑えられますし、水温も100℃くらいまでなら許容範囲であるものの、さらに暑い日や長時間の渋滞となると水温やエアコンの効きに不安感が出てきます。
エアコンをOFFにすれば3分もしない内に水温は89℃まで低下してくれますが、その間、暑くてたまりません(笑)。
そこで、エアコン用コンデンサーを冷却するためのSPAL製5.2インチプッシュタイプ電動ファンを2基装着しました。
SPAL製12インチ電動ファンは強力なのでラジエターの冷却能力に不満は無いものの、自然通気用にシュラウドが開口している部分は電動ファンの効果が及びませんから、その部分を補う形で装着しています。
制御は、以前ATFクーラー電動ファン用に使っていたものの再利用で、コンデンサーの温度を直接検出して行っていますから、エアコンを使用していないサーキット走行で水温が高くなっても動作することはありません。
外気温が32℃で30分ほど大渋滞の中を過ごしましたが、水温は90℃で安定しエアコンの効き悪化もなくなったので、効果有りです。

2006年9月10日
ラジエターへの吸気効率向上のため、直接通気が得られる部分のエアコン用コンデンサーのフィンを目抜きしてありますが、さらに向上させるためにフィンを全て取り除きました。
取り除いた面積は全体の3分の1程度に相当します。
そして、代わりに通気流入の抵抗にならない形状のフィンをアルミ板で製作して取り付けました。フィンは奥方向に長くして放熱面積を確保しています。
また、エアコンの冷却効率低下を少しでも抑制するため、コンデンサー上に設置してある電動ファンの位置を直接通気が得られない場所に移動させました。
外気温が33℃となった残暑下の一般道走行及び停止状態では問題無く冷えてくれ、水温上昇も全くありませんでしたが、これ以上外気温が高くなった時にどうなるかは判りません。
コンデンサーの放熱効率が低下すれば過熱が激しくなってエアコンの効きが悪化するだけでなく、ラジエターに熱い空気が流入して水温が上がってしまう弊害が起ります。
しかし、エアコンを使っていない時はコンデンサーの発熱はありませんから、ラジエターへの吸気効率の向上により水温上昇を抑制することができるので、サーキット走行時には効果が得られます。
効果が立証されれば、今後同様の加工を施したエリアを随時拡大して行くことにしていますが、それにより、もし来夏の猛暑下でエアコンの効きが悪化して辛くなった場合は乗るのを止めます(笑)。

2006年10月9日
エアコン用コンデンサーフィン切除 エアコン用コンデンサーのフィンを削り取りましたが、やはり水温低下に大きな効果がありました。吸入効率を大きく低下させるものが直前に無くなったことで、勢い良く吸気が通り抜けるようになったためです。
外気温26℃の晴天下、高速道路では86℃まで低下して、エアコンを稼動させていても電動ファンが停止したほどです。
一方、長時間の渋滞下においてはコンデンサーの過熱による水温上昇の徴候が若干見られて91℃まで上昇したものの、エアコンの効きに問題はなかったため、さらに範囲を広げることにしました。これにより、全体の40%程度に相当する面積分のフィンが取り除かれ、代用のアルミ放熱板が装着されたことになります。また、今回過熱抑制のために放熱板の数を増加したことで、使用したアルミ板の延べ面積は40×50cmに及びました。
放熱板は熱伝導効率を高くするために、硬化するシリコン剤で接着しています。
全てのフィンを取り除いて、同じ状態にすることが最良であることは分かっているものの、既に外気温が30℃以上になる時節ではなく、エアコンの冷却能力がどの程度悪化してしまうか、そして、それによる水温上昇の弊害がどの程度であるかについての検証は来年夏を待たねばなりませんから、範囲のさらなる拡大はそれまで保留です(笑)。
ちなみに、現状でエアコンの効きが大幅に悪化してしまっても、サーキット走行時のラジエター冷却用に使う目的で設置した ウォーターインジェクションがエアコンの冷却能力向上にも大きな効果がありますので、強い味方になると思っています。


2010年8月9日

より強力なSPAL製電動ファンに交換しました。
詳しくはこちらをご覧下さい。

前の頁に戻るトップページへ戻る